社会学(1章)医学(2章)心理学・精神医学(3章)宗教・哲学(4章)生物学(5章)の視点で、人生の最後である「死」を解説した本。
「死」は誰にも平等に訪れ、絶対に避けられない。生きているものが必ず死ぬということは、「生」と「死」は不可分の関係にある。
「死」を恐れることは「生」を恐れることであり、「死」から目をそらすことは、「生」から目をそらすのと同じことになる。
私の父は、瞳孔が開き、酸素マスクを着けていた。父の耳に口を近づけて、「聞こえるか」と大きい声で言ったら、こっくりと首を動かし、
しばらくして亡くなった。父は死ぬ瞬間に何を見たのか、静かに亡くなった父は、死を恐れていたのか。私にはわからないけれども、
私の声は届いていたと信じている。
骨になった父の顔・姿を見て、父は新しい世界に生まれ変わったと思った。人間の世界を優しくずっと見守る姿になった。病苦のない世界から、
今を生きる私を見守ってくれていると思っている。
死んだら父と同じ世界に生まれ変わると信じていると、死ぬ瞬間は痛いのか苦しいのかという不安はあるが、死んだらどうなるかという
不安や恐れはなくなる。人間の世界を優しく見守る父の優しさを感じながら、安心して今を大切に生きようという気持ちになる。
この本を参考に、じっくりと死生観を考えてみると新しい生き方が見つかると思う。