登録情報
|
もうこれは、典型的な知識量と関心度だけを強調する学者特有の性質で、そういった問題に対して実際危機感を感じてはいるのだろうが、この本がその危機感に対する何かの改善の糸口になるとはとても思えません。専門用語と知識を果てなくぶつけ合うというだけで、なんとなくそういった問題の核心に触れているかのような一時的な錯覚を読み手に覚えさせ、結局読み終えて数日すると何となく頭から消えていく類の情報の集約に思えてなりません。
結局説得力があるのは、最終章の柄谷行人氏との現在の日本思想界に対する酷評でしょうか。それと他のレヴューにも書いてありますが、浅田彰はこれほど現在の日本の知識人に刺激を与えているにも関わらず、総じて何を言おうとしているのかよく分からない為、「構造と力」、「逃走論」に終始せず、サイードの「戦争とプロパガンダ」シリーズのように、現実問題に即して体系的にコンスタントに言論を続けてくれればといつも思います。節目がハッキリしないので、常に印象が曖昧です。
また解説の福田和也が「お説拝聴ではなくて、しっかり議論して、むしろ押してる」と書いているが、果たしてそうだろうか。私にはそのようには思えない。ただ対談相手の考え方が「この上なく判りやすいかたちで敷衍される」ように話題を振り、質問しているだけである。インタヴュアーとして優れているだけではないだろうか。ただそうする為には、相手の論を熟知していなくてはならず、それだけでも該博な知識を要するものである。
でも面白い。登場するのは一流の知識人ばかりである。そして判りやすい。是非この本を手に取り、この著作の対談相手の著作を読むきっかけとしていただきたい。そうしなければ、福田氏の指摘通り「連中は思想家として殺されることに」なってしまう。「殺される」とは、思想が平板化される、ということではないだろうか。
世界が抱える問題、美味しさを色々な人々が知っておくべきだと思う。
サラリーマン、主婦、アーティスト、スポーツマン、技術者etc…
そういった努力ができるかできないか、
10年20年はあっという間に過ぎてしまい、
知らないうちに差がつき差が縮まる。
僕は強くありたい。
この本に出会えてよかった。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|