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「歳出の無駄」の研究
 
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「歳出の無駄」の研究 [単行本]

井堀 利宏
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,995 通常配送無料 詳細
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合計価格: ¥ 3,885

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「まず無駄をなくせ」は正しいか?正論であっても、さしたる効果がなく、まして実現不可能であれば、それは現実逃避の「祝詞」にすぎない。無駄の削減のみを最優先することの愚かさを説き、増税なき財政再建は不可能なことを立証する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

井堀 利宏
東京大学大学院経済学研究科教授。1952年生まれ。1974年東京大学経済学部卒業。ジョンズ・ホプキンス大学大学院でPh.D.取得。東京都立大学、大阪大学を経て、1996年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 221ページ
  • 出版社: 日本経済新聞出版社 (2008/07)
  • ISBN-10: 4532353149
  • ISBN-13: 978-4532353148
  • 発売日: 2008/07
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By いせむし トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
増税派の論理的リーダーによる財政論。

無駄という概念を整理できないと、
本書は理解できないだろう。
絶対的な無駄、相対的な無駄、結果としての無駄。
それぞれの定義は本書を読んで理解していただくとして、
これらの無駄の中には、
国家経済のプラス効果を伴うものがあるということが分かる。
それは政治的、経済的な国民の立場によって、評価が分かれる。
論点は分かりやすく、「なるほど」という感じ。

これらの分析は、
「行政組織の仕組み」に「財政支出の知識」、「政治的意思決定のあり方」などを統合しないと不可能であって、
普通の学者であれば、これらを分かりやすく解説するのは至難の業だと思われる。

本書では最後に無駄の総計は15兆円から24兆円と見積もる。
その額が大きいのか小さいのか、私にはよく分からなかった。
その辺りのリアリティのなさが(私の無学を差し置いて言えば)、
日本の抱える問題ではないだろうか。

なお各章の最後にまとめがあり、
非常に分かりやすくダイジェストされています。
そこだけ読んでもおおよその内容理解が可能です。
このレビューは参考になりましたか?
形式:単行本
「無駄を無くせば増税しなくても財政再建は可能」と主張する政治家・政党が多い。
だが著者は真っ先にその主張を否定する。
要旨は、
無駄はもちろんあるが、借金額に比較して小額であり、それを削減しても、財政再建は不可能。
それに、その「無駄」から恩恵を受けている人が多く、「無駄の削減」すら困難であり、時間がかかる。
それを待っていられる状況ではない。

本書は「役所側の言い訳」に見えるかもしれない。
しかしいたって冷静・客観的に書かれていて、決して「言い訳」にはなっていない。
一般市民にもごく分かりやすく書かれていて入門編としてGOOD。
より詳細に調べたい人は各専門書を読むのだろう。
安易な役所・公務員批判をするマスコミ・ブロガーも読むべき本。

星4つなのは、
上記主張をする政治家・政党は決まって
「経済成長によって財政再建できる」との見解を持っているので、それに対して言及されていないこと。
そして、国より地方に無駄が多いという決め付けがしばしば見られるも、明確な根拠が示されていないこと。
国・都道府県・市町村の2重・3重行政にも言及されていないこと。
以上によりマイナスとした。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西山達弘 トップ500レビュアー
形式:単行本
 今、教育の現場では、教育予算の削減と少人数教育への対応のため非常勤講師の割合が年々増加しており、広島では既に3分の1を占めているという。また、医療の現場でも、救急病院の診療拒否の問題が連日のように報道されている。
様々な要因があるにせよ、歳出の削減による弊害が至る所に現れつつあるような気がする。

 本書は、日本の財政問題に鋭い警告を発し続けている井堀氏の最新作である。表題のとおり、最近よく耳にする「増税よりもまずは歳出の無駄を徹底的になくす」という議論に、実際にそのような無駄があるのか詳細に検証している。

 本書では、特別会計の無駄、公務員の給与や教育・医療などの人件費の無駄、公共事業の無駄、補助金の無駄など詳細に分析し、それぞれどのくらいの削減が可能かを試算している。
 なかでも、ひところ話題になった「埋蔵金」論争については、特別会計の埋蔵金で一般会計を補填しても、両方の総和で考えれば、実態は何らかあらないものであるとして切り捨てている。

 著者は、誰が見ても明らかな無駄として「絶対的な無駄」と多少は有益であってもそれを上回る費用がかかるために無駄である「相対的な無駄」があるといい、絶対的な無駄については、典型的な例は会計検査院の指摘する無駄であるが、その割合は0.1%以下にしか過ぎないという。
 したがって、「相対的な無駄」である痛みを伴う既得権益(利益団体、税負担増を免れる中高年世代など)に切り込まなければ歳出の削減はできないが、無駄にもそれぞれメリットがあるために、その削減は容易ではないとしている。著者が言う最も大きな無駄は年金である。

 本書で秀逸なのは、第7章「無駄を削減する方法」における著者の提言である。
まず、歳出に無駄が多い究極の原因は選挙制度の欠陥であり、特に年金や医療制度に世代間の大きな不公平が生じており、年齢別の小選挙区制の創設を提案している。また、選挙区の区割りも地域割りではなく機械的に毎年区割りをする方法も述べている。
 その他いろいろな方法を提案しているが、ユニークなのは自らの納税額に応じて歳出の使い道を拘束できる納税者投票制度である。国民が、自らの支出をコストとして意識することで、無駄がなくなるという提言は最も効果がありそうである。
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