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「昭和」という国家 (NHKブックス)
 
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「昭和」という国家 (NHKブックス) [単行本]

司馬 遼太郎
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「日本という国の森に、大正末年、昭和元年ぐらいから敗戦まで、魔法使いが杖をポンとたたいたのではないでしょうか。その森全体を魔法の森にしてしまった。発想された政策、戦略、あるいは国内の締めつけ、これらは全部変な、いびつなものでした。魔法の森からノモンハンが現れ、中国侵略も現れ、太平洋戦争も現れた。」司馬遼太郎が、軍部官僚の「統帥権」という“正義の体系”が充満して、国家や社会をふりまわしていた、昭和という“魔法の森の時代”を、骨身に軋むような想いで「解剖」する。日本のあすをつくるために。

内容(「MARC」データベースより)

司馬遼太郎はいったい昭和をどう見たのか。軍部官僚の「総帥権」という正義の体系が充満して国家や社会をふりまわしていた昭和という魔法の森の時代を、骨身に軋むような想いで解剖する。1998年刊の再刊。〈ソフトカバー〉

登録情報

  • 単行本: 315ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (1999/03)
  • ISBN-10: 4140018569
  • ISBN-13: 978-4140018569
  • 発売日: 1999/03
  • 商品の寸法: 18 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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By saroshi
形式:単行本
本書は1986年から87年にNHK教育で放送された番組を書き起こしたもの。
教育テレビからの書き起こしだけあって、司馬さんの言葉は普段になく噛み砕かれ、万人に伝わりやすいよう、腐心されながら語られている様子が感じ取れる。
しかし、その内容は巻末の(感想)にもあったように、重く、奥深い。
本を読む限りでは分からなかったが、実際の撮影時には「しぼり出すようにして発言する場面や、苦渋にみち、言葉を発するのにためらうシーンがいくつもあった」そうだ。
司馬さんは常々、「100年経たないと歴史は固まらない」「100年経って、人物の評価が確定する」というようなことを仰っていた。この放送当時、太平洋戦争からまだ40数年しか経っていない。
複雑な思いを抱えた中での語らいであったことは、容易に想像できる。
話は現代社会の「偏差値」問題にまで及んでいる。
太平洋戦争での敗北と、現代社会は別々に存在しているのではない。歴史は全て一繋がりなのだ。我々が今すべきことは何だろうか。
そう思わずにはいられない。
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By カスタマー
形式:単行本
昭和とは言っても終戦までの20年について書かれたものです。同著者で「明治という国家」というのがありますが、それの続編に当たるものです。私は「明治・・」に続けて読みましたが、できればそのような読み方をおすすめいたします。特にこの時代の事象をただ事実に基づいて記述してあるだけでなく、明治時代や江戸時代までさかのぼりこの時代への関連性を解説してあるのが特徴的です。得意技の余談やら人物エピソードを織り交ぜながら、豊富な情報量で主題を明確にしていく流れは、読んでいて時間が経つのを忘れさせます。
日本人がやや目をそらしがちになる時代を真正面から第三者的な視点で語っていく司馬さんに潔さというか、歴史のかたりべとしての責任感を感じます。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sasabon #1殿堂 トップ10レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
司馬遼太郎氏が、NHKの教育テレビで12回にわたって「昭和」について語った本です。
ただ、その語られた範囲は、明治・大正だけでなく江戸時代にまで遡られて語っておられますので、非常に広い時代を題材にされました。

司馬史観とまで言われている司馬氏ですが、「昭和」を題材にしたものは、実はほとんど残されませんでした。
その理由として、別の対談の中で「ぼくは五・一五や二・二六事件は非常にきらいです。あの連中に迷惑をこうむったのはわれわれ庶民で、その怨念が猛烈にある」「私にノモンハンを書けというのは死ねということだ」と語られています。

実際、満州の陸軍戦車学校を卒業して見習士官となった司馬氏は、その戦争体験から第1章で次のように結論づけています。「なんとくだらない戦争をしてきたのかと、まず思いました。そして、なんとくだらないことをいろいろとしてきた国に生まれたのだろう」と批判しています。

司馬氏はさらに、戦前の日本は日本の軍部すなわち参謀本部という占領軍によって支配されていた国として糾弾しています。そして、立法・行政・司法の三権を超越した「統帥権」を軍部が握り、終戦に至るまで暴走し続けて、自らの意図を以って日本を引きずりまわした、ということを語られています。

司馬氏が語られるように、満州事変、ノモンハン、太平洋戦争での軍部の行動は、すべて独断専横で独裁的でした。
そしてこうも語られています。「日本の軍部は独裁的になっていきました。しかし、独裁者を出さない国であり、独裁者なき独裁でした。」「そんな権力者が出てきて太平洋戦争を遂行したのです。」と締めくくられました。

戦前の「昭和」という時代が、なぜ滅亡に向かってころがっていったのかを、もう少し皆で考える必要があると感じます。
戦争を美化することなく、二度と戦争を起こさないためにも、歴史に学ぶ必要を再確認した思いです。

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