私は(英語は普通に自信ありますが)フランス語は多少かじっている程度です。そんな私でも本書の仏語文法解説は(時間をかければ)何とかfollow出来る程度の難易度でした。学ぶべき文法事項の全体像を概観できた気がします。この経験は今後きっと役立つことでしょう。(スキー初心者が中級者コースを体感してみて、今後の参考にした、そんな感じですね)
前もって「星の王子さま」を読んでいる方が面白く読めると思います。以前読んだ日本語翻訳は、実は非常に訳しにくい仏文だったんだ、と認識できました。(翻訳者の人知れないご苦労が偲ばれます) 翻訳を通すと、原文でのニュアンスがどうしても失われる処が出てきます。その事情を仏文とその英文試訳(or 日本語訳)の差で具体的にご説明される処は読み応えがありました。いわば、翻訳によって【生のイカ】が【焼きイカ】(時には【スルメ】!)に変わってしまわざるを得ない訳です。「そうか、あそこはスルメを食ってた訳だ!」と色々と気付きました。そういう訳で仏語原文から直接味わえるようになりたいなぁ、というモチベーションが高まりました。
本書を通じて改めて"On ne voit bien qu'avec le coeur"を味わいました。「花も美しい、月も美しい、それに気付く心が美しい」(円覚慈雲 和尚)と共通する点があるように思えて、改めて興味深かったです。