明治神宮の森を管理する中井澤秀明氏が、園内の樹木、成り立ち、構成などについて語っている。細大漏らさず並べられているが、これといった面白みはない。明治神宮を訪れるに当たって持参すると役に立つかもしれない。著者は森林の専門家であり、木の話が多い。
明治神宮は1920年に造営された新しい森であり、全国から寄進された木々を植栽することで始まった。きわめて人工的な森なのである。しかし、出来るだけ自然のまま放置するという管理方法が採られ、人の侵入を禁止してきたことで、きわめて興味深いものとなっている。木々の成長・枯死に伴って樹種は遷移し、森の姿も変わっていく。その生の姿が見られるわけである。
方向性としては森林学だが、明治神宮という特殊な空間であるため、中途半端な内容となってしまっている。