『21世紀に生きる君たちへ』とは、司馬遼太郎が小学生向けに書いたエッセイの一つである。
「小学生向け」と銘打ってあるのだが、子供が読んで感じることはもちろんのことだが、それ以上の年齢の人が読んでも気づかされることばかりだ。
本作『明治という国家』は、小学生よりも上の年齢すべての人に向けられた『21世紀に生きる君たちへ』なのだと思う。
本作を読んでいて一番気になったのは「国民」という言葉だ。
作中、特に後半部分にこの言葉が多く登場する。
明治時代は日本に初めて「国民」が誕生した時代でもあったし、「国民」を誕生させるために多くの人の苦労や血が流れていたことがわかった。
しかし、現代の日本人はこの偉大な人物たちが思い描いた「国民」になっているのだろうか?流された血に見合うだけの生き方をしているだろうか?
司馬遼太郎は現代の日本人たちが間違った方向に向かっていることを憂えて書いたのだと思う。
そして、素晴らしい21世紀を創ってほしい願いから書いたのだろう。
現代に生きる私たちはメッセージを感じ、今後の人生に活かしていくことが必要なことだと思う。