日銀の職員を貴族、白川総裁を白川法皇と呼称して書き上げた日銀批判本。
デフレ脱却のための手を打たない日銀にしびれを切らし、最終的に日銀法改正を目指しているようだ。
日銀の問題とは、まずは第一にデフレ容認のスタンスであろう。
バブル崩壊後の失われた20年間、さらにリーマンショックで欧米各国の中央銀行がバランスシートを拡大させて通貨供給を増加させる中、殆ど傍観している日銀は異常ですらある。
著者は、第二にその原因を日銀法の改正にあるとしている。日銀の独立性を確保し、政府が総裁の首を切れない仕組みになっているのだ。
そう言えば、現在の日銀総裁は、民主党が人事に反対しまくって繰り上げで総裁になったんだったっけ。
政治が揉めれば揉めるだけ日銀はお得なのかしら。
日銀がこうなった理由を歴史的に解説する箇所も参考になった。
オタクネタが散見されるので、経済本は初めてという若者にはとっつきやすいかもしれない。
ただ、デフレギャップの分だけ刷を刷ってもいいというのは意味が分からなかった。
増えたお金が流通すれば、その回転した分だけGDPが増えるんじゃないだろうか。
金融政策だけでデフレを退治しようとしているので、少々乱暴な議論もあるかもしれない。
ただ、日銀の金融緩和が不足しているとか、インフレターゲットを取り入れるべきだとか、内閣が総裁を解任できるようにすべきとか、そのへんは全面的に賛成である。