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44 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
<日本人>への排除と包括,
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レビュー対象商品: 「日本人」の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで (単行本)
単一民族神話の起源に続く、小熊氏の大著。沖縄、アイヌ、台湾、朝鮮に対する言説を縦軸、日本と東アジアに欧米を加えた視点を横軸とし、その網によって<日本人>の定義の揺れ動きを分析していく・・・・珠玉の一冊。 それにしても小熊氏の著書に一貫してみられる、過去の人物の言動を現在の視点から断罪することを避けるという姿勢には感服させられる。 特に13章には考えさせられた。 小熊氏が書いているように、これらの言葉が書かれて70年以上経った今、日本人に彼らの悲痛な思いは届いたのか。答えは自明である。
37 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「日本人」とは?,
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レビュー対象商品: 「日本人」の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで (単行本)
明治維新から100年の間、侵略や戦争によって日本の地理的境界は目まぐるしく変化した。それに伴って「日本人」の定義がどのように変化し、認識されるようになったかを、政治家、軍人、言論人、そして植民地住民とあらゆるサイドから見つめ直した素晴らしい本です。 沖縄についてかなりのページが割かれており、様々な考え方が紹介されているので興味深い。たとえば「日琉同祖だ」「いや別民族だ」と対立する主張も、発言者の立場(民族や政治的なポジション)によって意味合いが異なってくることがわかる。その背景には複雑な民族意識や利害関係があったからだろう。 欧米から輸入した「国家」「民族」という新しい概念に日本が翻弄されていくプロセスを伺うこともできる。
29 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
必読の小熊三部作,
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レビュー対象商品: 「日本人」の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで (単行本)
本書での研究方法も「単一民族神話の起源」と同様、過去の言説の収集および分析である。「単一民族」を取り上げた著者の関心からいえば、次は「日本人とは何か」にテーマが移るのはごく自然だろう。本書では大きく分けて戦前の植民地の同化の問題、戦後の沖縄復帰問題の二つを取り扱っている。そこにアイヌ問題が挿入されている。もちろん、この問題については戦前と戦後の連続性は見逃せない視点なのだが、次の「民主と愛国」に繋がっていく問題意識からは戦後の沖縄問題の方により興味を覚えた。とりわけ「日の丸」こそが復帰前の革新のシンボルであったという指摘には意表を突かれた。また、革新大田県政から保守稲嶺県政への移り変わりの裏には<日本人>であることの葛藤を含めた沖縄の方々の複雑な思いがあることに改めて注意を促された。 酒井直樹氏その他の指摘通り、国家の統一においては言語は重要な要素を占めている。アイヌ・沖縄をはじめとする「境界」のひとびとに対して、方言札という象徴的な方法も含めて、徹底した独自文化(=言語)の抑圧が行われたことも見逃してはなるまい。言語学者では田中克彦氏が積極的に発言しているが、ここでの小熊氏の視点も併せて参考になる。 本書は著者の政治的な視点が図らずも滲み出てしまっているが、それは取り上げた題材が題材だけに仕方ないだろう。本書の、<日本人>を論ずるときの共通理解としての地位は不動であると思われる。
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