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「日本は降伏していない」―ブラジル日系人社会を揺るがせた十年抗争
 
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「日本は降伏していない」―ブラジル日系人社会を揺るがせた十年抗争 [ハードカバー]

太田 恒夫
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

終戦の年からブラジルの日本人社会では、太平洋戦争は日本の大勝利と信じた「カチ組」と敗戦を認めた「マケ組」とが対立し、テロで23人の命が失われた。8月15日から始まった日本人同士の戦争。*

登録情報

  • ハードカバー: 227ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1995/04)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4163501703
  • ISBN-13: 978-4163501703
  • 発売日: 1995/04
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 600,746位 (本のベストセラーを見る)
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形式:ハードカバー
 第二次世界大戦での日本敗戦によってブラジル国内のブラジル日系社会では多大な犠牲を払う事件が発生する事となる。それは臣道聯盟事件といわれるもので、祖国日本が戦争に勝ったと信じる「カチ組」、戦争に負けたということを受け入れた「マケ組」との対立である。この紛争は時間の経過とともに治まるのだが、それまでに日本人同士によるテロ行為や職場追放、リンチ、暗殺事件などの迫害にまで発展したため逮捕された日本人は2千人を超え23人もの死者を出すこととなる。
 本書ではこの事件の発生から終わりまでについて詳しく、そしてカチ組の司令塔であった臣道聯盟についても詳しく触れている。
 日系ブラジル人の歴史を辿るのにはかかせないこの事件であるが、この一冊を読むことで戦前・戦後の日系ブラジル人の祖国に対する態度、そして臣道聯盟事件の全体像を知ることができるだろう。
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By Abell1689 VINE™ メンバー
形式:ハードカバー
「トンデモ本の世界T」において紹介されているのを読んで本書を図書館で借りて読み、戦前から戦後しばらくの時期に至るまでの日本人移民の苦難の歴史や今の日本では社会的格差の面で使われる「勝ち組」、「負け組」という言葉が本来はブラジルの日系人社会で情報の不足から太平洋戦争における日本の勝敗をめぐって発生した日系人同士の対立から来ているという事を知りました。

戦時中ブラジルはアメリカの友好国であり連合国側に付いたために公的な場での日本語の使用が禁止されるなど日系人は非常に辛い立場に置かれ、ブラジルの公用語であるポルトガル語を使える人は少なく情報が入手し辛い状況となり、日本がアメリカに勝ったという誤った情報が流れ、戦後間もない頃はそれを信じる人が多く存在していました。その太平洋戦争の日本の勝敗をめぐる対立によって「勝ち組」による「負け組」に対するテロが起こり、「勝ち組」の司令塔である「臣道聯盟」なる組織が一時期日系人社会に大きな影響力を持つようになりブラジル社会全体にも悪影響を及ぼすようになった事について触れられています。

また他にも戦後間もない頃は様々な詐欺が日系人社会に横行し、「ニセ朝香宮」なる皇族の名を騙る詐欺師も現れるといった「勝ち組」、「負け組」の対立以外の日系人社会に起きた混乱やブラジルにおける日本人移民の歴史的背景についても述べられており、結構興味深く読むことが出来ました。

現在入手するのは難しいようですが、第二次大戦中に日本の裏側で何が起きていたのか知るには最適の一冊ですので、是非とも一読してみる事をお勧めします。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By lm700j
形式:ハードカバー
勝ち組・負け組の語源は戦後のブラジル移民社会だったんだぜっていう
そういうよくあるトリビアだけにはとどまらない非常に深い本
戦時中、アメリカについたブラジル政府は日本人の集会や日本語の新聞を禁止した
ポルトガル語じゃないと検閲できないから、ということで
そして外交官や現地の会社役員などは開戦前に引き上げてしまった
このため移民社会の中で指導的な役割の人間がいなくなってしまった
残された移民はポルトガル語が不案内で情報不足になるなど混乱していた
また戦時中にはアメリカは日本の代わりにブラジルの移民の農地からハッカや生糸を調達した
このため専門的な知識を移民前からもっていた一部のハッカや生糸の農家だけが裕福になった
同じ移民でも裕福な農家への嫉妬心というのもあった
このため移民社会はインテリ層や裕福な層でポルトガル語の新聞で
常に戦況に関心があり敗戦を当然の帰結として受け入れたマケ組と
DQNで情報に疎くよりどころを求めたカチ組に分裂し
あげくはカチ組の中の跳ねっ返りがマケ組を殺害するまでに至った
またカチ組の信条の裏には開戦前に逃げていったエリート層への憎悪もあったのだろう
情報不足の混乱による詐欺の頻発など社会の混乱も興味深い
日本社会の安定性は結局のところは情報の共有と外からの目によるところが大きく
その条件から外れると混乱しやすのかもしれないなあ
こういう騒動につきあわされたブラジル警察はご苦労様
また資産や情報があるのはマケ組、ないとカチ組になるってのも
今と完全に言葉が違ってしまっているのはそれはそれで皮肉
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