中国を中心として東アジア情勢を取材、分析し続けているジャーナリスト青木直人氏の新刊。前作「北朝鮮処分」のパート2にあたる内容である。
米朝二国間協議を執拗に求める北朝鮮に対してアメリカは一切それに応じない。アメリカの基本政策は中国をコミットさせることにある。また中国も六ヶ国協議のホスト国となり積極的に北朝鮮を協議の場に引き出そうとしている。米中の思惑は一致している。
青木氏によれば、中国は北朝鮮の核を阻止すると同時に北朝鮮を「金正日なき労働党政権」に導くことを目指している。これは中国だけでなく、アメリカも含め周辺諸国が一致出来る政策でもある。
青木直人氏のこの「拉致処分」を読むと、例えば宋日昊がこう言った、というようなことに一喜一憂することの無意味さがよくわかる。米中のパワーバランスの中で日本がどのような位置を占めるかが決定的に重要なのである。
2月から日朝の分科会方式での協議が始まることが予定されている。その前にぜひお読みいただきたい書です。