投資信託について学びたいときに基本書といいますか、最初の1冊として多く読まれているであろう
竹川美奈子氏の「投資信託にだまされるな!」を下地にして「その内容に反論して構成したかと思われる著書」。
まず冒頭で「これから先の時代は給料が上がらない。下がる一方だ」と思い切り読者の不安を煽られるところからスタートします。
そして今後は中期・長期的な目標を立てて従来の65歳までに5,000万円の資産と言う目標を前倒しして
「50歳までに資産3,000万円」を築き上げようという目標を新たに提唱しています。
理由は50歳以降は病気にかかる確率がグッと増すので、それ以前と同じように働けるかどうか分からんからだそうです。
そして問題の竹川氏の「投資信託にだまされるな!」を挙げて
「日本株はこの20年間ほとんど上昇していない点を指摘して、長期投資の投資先が日本ではほとんど恩恵は得られない!」としています。
ですので、むしろ成長分野である新興国に積極的な投資をしていかないと大きなリターンは望めないとして
・若い働き手が多くいる
・人口が増加している
・中間層の所得が伸びている
という特徴の見られる中国・ブラジル・インド・ロシア・ベトナムへの投資こそリターンを得られると説いています。
で、資産を作るにはまず「倹約」で家計を見直すところからなのですが
・家を買わない
・車を買わない
・子供の教育費を掛けない
という他の節約・倹約本でも説かれているであろう基本事項を押さえる。
子供は独身の人には関係ないでしょうが、持ち家と車は確かに不要ですね。「金喰い虫」に近い。
続いては「保険の見直し」ですね。これも常識的と言うか、必ず押さえるポイントなので目新しさはない。
クレジットカードは基本的に使わない。どうしても使う場合は1回払いのみとする。リボ払いは厳禁。
著者自身は投資信託は否定してはなく、むしろ勧めているくらいです。
基本的には「投資信託にだまされるな!」で説かれているようにドルコスト平均法を利用した定期積み立てによる長期投資ですね。
但し、著者は「手数料の安さ」だけで投資信託の銘柄を選ぶのは否定しています。
むしろ、運用してもらっているから煩わしくないわけで、それを考えれば手数料くらいは当然に支払うべきというくらいです。
他にも株式・債券・不動産投資・商品先物も紹介はしていますが、いずれもリスクが高いとして積極的には勧めず、
結局のところ「投資信託」に戻って来てしまっています。
本のタイトル見ると「投資信託を否定する内容なのか?」と多くの人が思うでしょうが、実際は普通に肯定しています。
単に前述の竹川氏の著書に記載の「投資のバランス」だとか「購入する銘柄」に不満があったので書いたということ?
それにしては竹川氏の著書に比して「具体的な銘柄」や「数字」を落とし込んでいないのは説得力がない・・・・・。
確かに積極的なリターンを求めるなら成長の著しい「新興国市場」を意識するのは当然といえば当然なんですが・・・・
安定性との兼ね合いで何処までリスクを許容するかは個人差があり、何とも言い難いところではありますね。