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「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム
 
 

「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム [ハードカバー]

デーヴ・グロスマン , ローレン・W・クリステンセン , 安原 和見
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,520 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

あなたは羊か狼か、それとも牧羊犬か?

極限状況では心と身体になにが起きるのか?はたして人間は人を殺せるようになるのか?
戦闘の心理と生理について徹底的に研究した衝撃の問題作
名著『戦争における「人殺し」の心理学』待望の続編!

今度は、戦闘の心理と生理について学問的に研究していきたい。名をつけるとすれば「戦闘学」ぐらいだろうか。ジョージ・ワシントン
は「平和を望む者は戦争に備えなくてはならない」と戒めた。これはつまり、つねに戦士が必要だということだ。すぐれた戦士、勇士と
呼べる戦士。平和戦士は戦闘について学び、それに精通しなくてはならない。消防士が火事について学び、それに精通するように。それ
が本書の目的である。人々に奉仕する戦士たちに、本書が少しでも役に立つよう祈っている(「はじめに」より)

内容(「BOOK」データベースより)

極限状況では心と身体になにが起きるのか?名著『戦争における「人殺し」の心理学』待望の続編!戦闘の心理と生理について徹底的に研究した衝撃の問題作。

登録情報

  • ハードカバー: 608ページ
  • 出版社: 二見書房 (2008/3/1)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4576080075
  • ISBN-13: 978-4576080079
  • 発売日: 2008/3/1
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.8 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yama
形式:ハードカバー
前著『戦場における「人殺し」の心理学』では、市民のみならず当の兵士にとっても意外な「大多数の兵士は人として心理的に敵を殺せない」という事実を、様々な研究結果や史実をもとに提示した。その事実を前提とすれば、「では、どのようにすれば敵を殺すことができる兵士を育てられるか」という問いが投げかけられるのは当然だろう。本書のテーマはそれである。前著では、訓練方法の変更によってベトナム戦争で発砲率が飛躍的に上がった史実が紹介されているが、本書ではより直接的かつ具体的にハウツーが述べられている。

前著に比べると、本書が市井に受け入れられる可能性は低いのではないか、ということは訳者も指摘している。平和主義、人類愛を尊ぶ人にとって、前著の結論は受け入れられるものだろうが、本書のテーマは「殺人者の製造マニュアル」に他ならないとも解されるからだ。しかも、著者自身が陸軍特殊部隊でキャリアを積んできた元将校であり、自身の研究結果をもとにした訓練プログラムが全米の軍や警察で採用され、現役時代も退役後の今もこの分野において活動を続けているとなればなおさらだろう。

しかし、そのような心配は杞憂だ。 608ページにも及ぶ本書の大半は、むしろ無慈悲な殺人者に対してどのように対処すべきか、また無慈悲な殺人者を生まないために社会は何をすべきかを示唆する貴重な内容となっているからだ。提示される事実が戦争からやや離れて、警察などの法執行現場という市民生活に寄っているのも、読者に安心感を与えてくれるだろう。特に戦闘に臨むときに起きる人間の生理現象についての論述は、多くの人から実感をもって共感を得ることは間違いない。「戦闘」の範囲は、空中戦や銃撃戦に限定されない。むしろ最も心理的に高ストレスな戦闘は素手による格闘であり、善良な市民であっても「喧嘩」によって実体験していることが多いからだ。無法者から喧嘩を仕掛けられたときに、視野狭窄や聴覚抑制などを感じたという人は少なくないだろう。また、古来から伝わる格闘術である武術にあっては、本書が提示するような生理現象とその対策である呼吸法が所与のものとして技術体系に織り込まれている例もある。その点で「殺人」を扱った前著に比べ、本書の示唆を咀嚼し得る裾野は広いとも言える。
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ハードカバー
邦題の「戦争」とは所謂戦争ではなく他者の暴力に対して武力で対抗する状況一般のこと。原題の「On Combat」の方が分かり易いだろう。前著『戦争における「人殺し」の心理学』では、戦場で兵士が敵兵を殺す状況に話を限定し、どんな状況下で兵士達の心理や生理にどんな変化が起きるかを詳述した訳だが、本作では一般の警察官やSWAT隊員等(著者の言葉を借りれば「法の執行者達」)、或いは様々な危機的状況に遭遇した人々(著者は最近頻発する学校での銃乱射事件のひとつに一般住民として関わったことがあるらしい)の事例を取り上げ、非常事態に於て人間がどんな振る舞いをするものかを纏めている。

一応、職業的に武力を用いる必要のある人々の為のマニュアル本として書かれた「戦士学」の本なのだが、別に銃をぶっ放したり殴ったり蹴ったりすることとは無縁の生活を送っている読者にとっても、得るところは多々ある様に思う。これを「戦場」と限定せず、切迫する危険に直面したり高ストレス状況下で何かをしなければならなくなった場合、人間の心-身に何が起こるかを解説したものだと読み替えれば、事件だけではなく事故や災害等に見舞われた人々やその救助活動に従事する人々、緊張を強いられる職場で作業をしなければならない職業の人々等にとっても有益な知見が幾つもある。阪神大地震等の経験を通じて、被災後の被災者達の心のケアに関しては日本でもノウハウの蓄積が進んでいるとは聞くが、被災「中」のことも含めてパニクらずに済む方法を総合的に解説してくれる啓蒙書を誰か書いてくれないものだろうか?

私は著者の、ひたすら戦士を賛美する立場には賛同するものではないが(前著でも気になったが、現場で戦う人間が自分の行為の正当性を確信する必要があるのは理解出来るが、世界中に火種をバラ撒いて回っている張本人の一人に国際テロの脅威がどうのと説かれたくはない)、「理解は力」と云うその姿勢は共感出来る(その力がどういった目的でどう使われるか、と云うことは別問題としても)。事例の取り上げ方が一方的で比較群が皆無だったり、具体的なデータを基にした論証が屡々省略されていたりと、若干なりとも自分の頭で検討してみたい読者には些か物足りない部分もあるが、いざと云う時の心構えをしておきたいと望む読者であれば、本書を読むことは決して無駄にはならない筈である。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 哲学する河童 トップ500レビュアー
形式:ハードカバー
著者の前著『戦争における「人殺し」の心理学』では、「戦場で兵士は簡単に人が殺せない」というのがテーマに有り、それを解説・証明するような内容であった。
そして本書は、もっとカバーする範囲を広げて、兵士だけでなく警察等の命に関わる仕事をしている人達が、実際に人間に向けて銃を発砲しないといけないとき、逆に相手から発砲されるときにどのような反応を取るのかを心理学や生理学から説明している。

本書は前著とは違い、読者として兵士や警察等を想定しており、これらの職業についている人達が実際に戦場に出たり銃撃戦を経験したときに起こる現象(例えば時間が流れるのを遅く感じたりとか、記憶が飛ぶとか、大小失禁等々)は誰にでも起こりうることであり、正常な反応だということを予め理解しておいて欲しいというのが目的のようである。
したがって、一般読者向けに書かれていた前著と違い、本書ではところどころ一般読者が置き去りにされる箇所があるが、前著を興味深く読めた人であればそんなに問題無いのではないかと思う。

ハードカバー600ページ超というボリュームで、全編にわたって賛成できるかと言えばアメリカと日本の(また実際に軍人である著者と一般読者との)価値観の違いによって難しいが、前著と同じく興味深く読めた。
一応『戦場における「人殺し」の心理学』の続編という位置づけのようなので、前著を未読の方は先にそちらを読んでおいた方が良いと思われる(ただ、本文中に簡単に内容の説明があるのでそこまで順番に気をつかわなくても大丈夫)。
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