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「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム
 
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「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム (ハードカバー)

by デーヴ・グロスマン (著), ローレン・W・クリステンセン (著), 安原 和見 (翻訳)
4.1 out of 5 stars  See all reviews (7 customer reviews)
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Product Description

内容紹介

あなたは羊か狼か、それとも牧羊犬か?

極限状況では心と身体になにが起きるのか?はたして人間は人を殺せるようになるのか?
戦闘の心理と生理について徹底的に研究した衝撃の問題作
名著『戦争における「人殺し」の心理学』待望の続編!

今度は、戦闘の心理と生理について学問的に研究していきたい。名をつけるとすれば「戦闘学」ぐらいだろうか。ジョージ・ワシントン
は「平和を望む者は戦争に備えなくてはならない」と戒めた。これはつまり、つねに戦士が必要だということだ。すぐれた戦士、勇士と
呼べる戦士。平和戦士は戦闘について学び、それに精通しなくてはならない。消防士が火事について学び、それに精通するように。それ
が本書の目的である。人々に奉仕する戦士たちに、本書が少しでも役に立つよう祈っている(「はじめに」より)


内容(「BOOK」データベースより)

極限状況では心と身体になにが起きるのか?名著『戦争における「人殺し」の心理学』待望の続編!戦闘の心理と生理について徹底的に研究した衝撃の問題作。

Product Details

  • ハードカバー: 608 pages
  • Publisher: 二見書房 (2008/3/1)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 4576080075
  • ISBN-13: 978-4576080079
  • Release Date: 2008/3/1
  • Product Dimensions: 7.6 x 5.4 x 1.6 inches
  • Average Customer Review: 4.1 out of 5 stars  See all reviews (7 customer reviews)
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11 of 12 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 前著よりも“一般向け”である。, 2008/6/12
前著『戦場における「人殺し」の心理学』では、市民のみならず当の兵士にとっても意外な「大多数の兵士は人として心理的に敵を殺せない」という事実を、様々な研究結果や史実をもとに提示した。その事実を前提とすれば、「では、どのようにすれば敵を殺すことができる兵士を育てられるか」という問いが投げかけられるのは当然だろう。本書のテーマはそれである。前著では、訓練方法の変更によってベトナム戦争で発砲率が飛躍的に上がった史実が紹介されているが、本書ではより直接的かつ具体的にハウツーが述べられている。

前著に比べると、本書が市井に受け入れられる可能性は低いのではないか、ということは訳者も指摘している。平和主義、人類愛を尊ぶ人にとって、前著の結論は受け入れられるものだろうが、本書のテーマは「殺人者の製造マニュアル」に他ならないとも解されるからだ。しかも、著者自身が陸軍特殊部隊でキャリアを積んできた元将校であり、自身の研究結果をもとにした訓練プログラムが全米の軍や警察で採用され、現役時代も退役後の今もこの分野において活動を続けているとなればなおさらだろう。

しかし、そのような心配は杞憂だ。 608ページにも及ぶ本書の大半は、むしろ無慈悲な殺人者に対してどのように対処すべきか、また無慈悲な殺人者を生まないために社会は何をすべきかを示唆する貴重な内容となっているからだ。提示される事実が戦争からやや離れて、警察などの法執行現場という市民生活に寄っているのも、読者に安心感を与えてくれるだろう。特に戦闘に臨むときに起きる人間の生理現象についての論述は、多くの人から実感をもって共感を得ることは間違いない。「戦闘」の範囲は、空中戦や銃撃戦に限定されない。むしろ最も心理的に高ストレスな戦闘は素手による格闘であり、善良な市民であっても「喧嘩」によって実体験していることが多いからだ。無法者から喧嘩を仕掛けられたときに、視野狭窄や聴覚抑制などを感じたという人は少なくないだろう。また、古来から伝わる格闘術である武術にあっては、本書が提示するような生理現象とその対策である呼吸法が所与のものとして技術体系に織り込まれている例もある。その点で「殺人」を扱った前著に比べ、本書の示唆を咀嚼し得る裾野は広いとも言える。
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4 of 4 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 一般向けのマニュアルも欲しい, 2008/10/10
By 川流桃桜 - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
邦題の「戦争」とは所謂戦争ではなく他者の暴力に対して武力で対抗する状況一般のこと。原題の「On Combat」の方が分かり易いだろう。前著『戦争における「人殺し」の心理学』では、戦場で兵士が敵兵を殺す状況に話を限定し、どんな状況下で兵士達の心理や生理にどんな変化が起きるかを詳述した訳だが、本作では一般の警察官やSWAT隊員等(著者の言葉を借りれば「法の執行者達」)、或いは様々な危機的状況に遭遇した人々(著者は最近頻発する学校での銃乱射事件のひとつに一般住民として関わったことがあるらしい)の事例を取り上げ、非常事態に於て人間がどんな振る舞いをするものかを纏めている。

一応、職業的に武力を用いる必要のある人々の為のマニュアル本として書かれた「戦士学」の本なのだが、別に銃をぶっ放したり殴ったり蹴ったりすることとは無縁の生活を送っている読者にとっても、得るところは多々ある様に思う。これを「戦場」と限定せず、切迫する危険に直面したり高ストレス状況下で何かをしなければならなくなった場合、人間の心-身に何が起こるかを解説したものだと読み替えれば、事件だけではなく事故や災害等に見舞われた人々やその救助活動に従事する人々、緊張を強いられる職場で作業をしなければならない職業の人々等にとっても有益な知見が幾つもある。阪神大地震等の経験を通じて、被災後の被災者達の心のケアに関しては日本でもノウハウの蓄積が進んでいるとは聞くが、被災「中」のことも含めてパニクらずに済む方法を総合的に解説してくれる啓蒙書を誰か書いてくれないものだろうか?

私は著者の、ひたすら戦士を賛美する立場には賛同するものではないが(前著でも気になったが、現場で戦う人間が自分の行為の正当性を確信する必要があるのは理解出来るが、世界中に火種をバラ撒いて回っている張本人の一人に国際テロの脅威がどうのと説かれたくはない)、「理解は力」と云うその姿勢は共感出来る(その力がどういった目的でどう使われるか、と云うことは別問題としても)。事例の取り上げ方が一方的で比較群が皆無だったり、具体的なデータを基にした論証が屡々省略されていたりと、若干なりとも自分の頭で検討してみたい読者には些か物足りない部分もあるが、いざと云う時の心構えをしておきたいと望む読者であれば、本書を読むことは決して無駄にはならない筈である。
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8 of 11 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 新たな領域:戦士学(warrior science), 2008/6/1
「戦闘を合法的に腕をふるえる機会と思い、自分を鍛えるまたとない学習の場と捉える者もいた。一方、人生を一変させる破壊的な出来事と受け止め、精神的に打ちのめされて回復不能になるものもいた」(P236)

著者によると「直接的な敵対的行動で命を落とす兵士よりも、戦闘のストレスによって衰弱する兵士のほうがはるかに多い」という。戦争で心に傷を負った人間を、国として支援するのは当然で、この本はそうした期待に応えたものです。つまり、現実の必要性から、「戦闘という毒と腐敗の恐ろしさ」から兵士や法執行官を守るために、戦闘に伴うストレスを研究しようというもので、いかにも多くの戦争を経験してきたアメリカらしいです。

内容は、戦闘に伴う生理学的な反応(失禁するのはありふれたことであるとか、副交感神経のゆり戻し、トンネル視野など)に多くを割かれ、実戦を想定したシュミレーションが求められること、戦術的呼吸法の有用性、戦士たちからの感謝文などから成っています。この本を読むと、テスト前に緊張するとトイレに行きたくなるのか説明がつくし、仕事から帰るとなぜ体がだるく感じられるのか、納得がいきます。また、人間、極限状況では、当たり前のことができなくなります(例えばダイヤル911を押せなくなる)。

この本を戦争賛美だと思う人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。現実に暴力というものがあり、それと向き合っている人たちがいる限り、このような研究は絶対に必要だと思います。今後の研究の進展と戦士たちへのフィードバックを期待します。
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