ピアノ教室コンサルタントの藤拓弘氏が昨年に引き続き、2冊目の本を上梓されました。
私はピアノの教室運営の本をこれまでに何冊か読みましたが、教室のブランド化を視点に書かれた本は初めてです。今までビジネス書でブランディングについて勉強していたため、「ピアノ教室のブランド化」に特化したこの本は、非常に面白く参考になりました。
藤氏は教室のブランド化を「この地域でピアノ教室といえば、この教室」と言われるようになることだと定義しています。そして、そうなるために「講師ブランド」「差別化」「価格」「インターネット」「体験レッスン」「口こみ」「メディア」においての7つの戦略と実践ノウハウを著書の中で書いています。
読み進めていく中で特に私が共感したのが「自分に投資する」ということと「月謝を下げてはいけない」という点。この二つは密接に関わっていると思います。
ピアノ教育界では月謝の低価格化、価格競争が起きています。その中から抜け出す勇気がないから自分も月謝を下げる、というピアノの先生が多いようです。本当にそれでいいのでしょうか。
小さい頃から膨大な時間と労力と教育費をかけて高度な教育を受けてきたのに、それに見合う収入が得られないのは、芸術の世界くらいではないでしょうか。
自分に投資することでクオリティの高いレッスンができるようになり、生徒の皆さんに満足していただく。そしてそれに見合った月謝がいただけるようになるのだと思います。自分のレッスンに誇りを持つことができれば、「良心的な月謝」にしなくても生徒は集まるでしょう。
ネットの普及により「自分ブランド」「セルフブランディング」が誰にでもできる時代になりました。教室イメージのブランド化のためにはまずは自分を磨くことが大事なのだと、この本を読んで気づきました。そしてHPやブログを有効に使ってアピールしていけば、教室運営が軌道に載るでしょう。
ピアノを教えることだけがピアノ講師の役割ではありません。藤氏がこの本のおわりに「今、目の前にいる人を幸せにできる、それがピアノの先生」と書いています。不安定な世の中だからこそ、音楽、ピアノを通して生徒の皆さんを少しでも幸せにできたら・・・と思います。
ピアノの先生だけでなく、バイオリンや他のお稽古事に共通する点も多いので、いろんな分野の先生方にもお薦めします。