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「慰安婦」問題とは何だったのか―メディア・NGO・政府の功罪 (中公新書)
 
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「慰安婦」問題とは何だったのか―メディア・NGO・政府の功罪 (中公新書) [新書]

大沼 保昭
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

一九九〇年代以降「慰安婦」問題は、「歴史認識」の最大の争点となっている。政府は軍の関与を認め謝罪。市民と政府により被害者への償いを行う「アジア女性基金」がつくられた。だが、国家関与を否定する右派、国家賠償を要求する左派、メディアによる問題の政治化で償いは難航した。本書は、この問題に深く関わった当事者による「失敗」と「達成」の記録であり、その過程から考える新たな歴史構築の試みである。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

大沼 保昭
1946年(昭和21年)山形県生まれ。70年東京大学法学部卒。91年より東京大学大学院法学政治学研究科教授(国際法専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 248ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2007/06)
  • ISBN-10: 4121019008
  • ISBN-13: 978-4121019004
  • 発売日: 2007/06
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:新書
「従軍慰安婦」の問題と言うと様々な立場の人が各々の主張を繰り返すので、問題が錯綜している感がある。本書は元慰安婦の方の救済のための「アジア女性基金」の理事の任にあった著者が、その現実を語ったもの。問題が整理されると共に、何が元慰安婦の方の救済を妨げているかを教えてくれる。

この問題は大きく分けて、人道問題と外交・思想問題の二つに分けられるであろう。著者は勿論、前者の「どうやって元慰安婦の方を救うか」という点で骨身を削って来た。だが、そこには後者の壁があると言う。最近、米アメリカ下院議院で「日本政府による公式謝罪を求める」というトンチンカンな決議がなされたが、こうした外交上の駆け引きと共に、日本・韓国のイデオロギストが「アジア女性基金」による救済は"欺瞞"だとして、日本政府以外からの金は受け取らないよう働きかけ、元慰安婦の方の困窮を更に深めていると言う。

また、NPO, NGOと言った美名の組織に対する盲目的な信仰も批判している。著者は、イデオロギーや大義名分あるいは外交カードと言った問題より、「如何にして元慰安婦の方を救うか」という現実的な問題に対処しようとしており、その見識の高さに好感が持てる。「慰安婦問題」を現実の視線から論じた好書。
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46 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ZENZEN
形式:新書
自社さ連立政権の枠組みの中で嫌々ながらつきあっている右派、非現実的な「正論」ばかり繰り返す左派・リベラル派、事なかれ主義でやる気のない官僚たちという四面楚歌の中で、しかしこの政権でしか従軍慰安婦問題の解決はできないという状況判断のもと孤軍奮闘してきた著者たちの息遣いが聞こえてくるよう。
私も当時はマスコミの風潮に流されて「アジア女性基金」はいかがわしいものとの印象を持っていたが、本書を読んで大いに反省している。その後、右派が増長して従軍慰安婦問題の解決どころではない現在の政治状況から振り返ると、著者たちの状況判断の正しさが光っているように思われる。
左派・リベラル派にもこのような現実的戦略家がいることに安心するとともに、それがなお少数派に過ぎず、大きな力とならなかったことが悔やまれる。同じ主張の繰り返しが多い点が気になるが、自社さ政権の再評価という政治学的観点からも意義深い作品である。
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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
希望と絶望 2009/10/16
形式:新書
 これは、歴史家大沼保昭氏の魂の行動記録であり、また素晴らしい人間記録である。それこそ右も左も襟を正して読むべき近年の傑作である。
 なんら行動をせず、いろいろとごたくを並べる人々の言説は信ずるにた足りない。ファウストではないが「はじめに行為ありき」で世界は動きだすのだ。
 「希望」というのは、私の同世代にこんなに立派な人がおられるということである。
 「絶望」というのは、進取的と思われる歴史家荒井信一氏の発言のコメント等に垣間見られる大沼氏のかすかな絶望感である。
 「そんなことはない」と著者が断言してくれるなら、単なる私の思い過ごしであるが・・・
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