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「愛」なき国 介護の人材が逃げていく
 
 

「愛」なき国 介護の人材が逃げていく [ハードカバー]

NHKスペシャル取材班 , 佐々木 とく子
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,575 通常配送無料 詳細
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「愛」なき国 介護の人材が逃げていく + 介護―現場からの検証 (岩波新書)
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商品の説明

内容紹介

介護の人材が逃げていく――。2000年4月、介護保険法の施行によって“介護の社会化”が実現し、高齢者介護が家の暗闇から、社会という公の場に引き出された――、はずだった。しかし、それから7年がたち、「社会全体で介護を支える」という介護保険の理念は、早くも崩壊しつつあった。介護の社会化を支えるための人材、介護の担い手たちが、職場から急速に逃げ出しつつあったのだ。離職率は20パーセント超。その事実に焦点を当てたのが、2007年(平成19年)3月11日の日曜日、午後9時から9時45分まで放送されたNHKスペシャル『介護の人材が逃げていく』だった。(プロローグより)
本書では、番組をふまえて介護の人材に焦点を当てながら、なぜこのような事態に至ってしまったのかを探っていく。介護保険とはそもそもどのような制度なのか、そのどこが問題なのか、そして私たちは何を目指せばよいのかを、インタビューに応じてくれた多くの人々の言葉から、浮き上がらせたいと考えている。

内容(「BOOK」データベースより)

NHKスペシャル「介護の人材が逃げていく」をベースに大幅な追加取材を行い、介護現場の深刻な実態を衝撃レポート。

登録情報

  • ハードカバー: 280ページ
  • 出版社: 阪急コミュニケーションズ (2008/7/31)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4484082179
  • ISBN-13: 978-4484082172
  • 発売日: 2008/7/31
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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51 人中、50人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By miyajee
形式:ハードカバー
介護の実情が知りたくて読んでみました。

以前2ちゃんねるあたりで、「結婚しようとして先方の両親に挨拶に行ったが、年収200万と言ったら鼻で笑われた」という内容のものがありました。

それに対するコメントの多くは20何歳で年収200万なんてありえないだろう、というものが多かったのです。

ですが、本書によれば、介護にかかわる人の4割以上が月収20万円以下とのこと。そして男性が結婚を機に退職する、ということが日常茶飯だといいます。「こんな給料では子供も作れない」と。

ただし、これまた本書によれば、給料が安い、というのは直接の原因ではあるものの、それでも介護の仕事にやりがいを感じている人は多いのです。その情熱を持っても介護職の継続を断念させるものは何か。

それは介護職の展望のなさです。何をやっても賃金は同じで、しかも毎年削り取られていく。創意工夫をして施設が黒字を出しても、黒字を出せば「余力がある」ということで翌年からはさらに予算が削られる。介護報酬以外からの収入を禁じられているため、そうなると人件費を削るしか他に道がない、という悪循環です。

これでは自分たちの仕事が社会から評価されている、という意識というか、誇りなど持ちようがありません。

「介護を社会化する」と宣言し介護保険をスタートさせたのは良いことです。特定の個人だけが介護の苦労を負担する、ということは大きな間違いだからです。ですが、そのコンセプトを実現するための制度設計がまるでダメということです。

書中にこんなセリフがあります。

====
自分たちの老後を担う人たちとその仕事を私たち自身が貶めている。それは「自分だけは年もとらないし、絶対に障害を持つこともない」と言うのと同じだ。
====

番組製作者の為政者に対する怒りが、本書のタイトル「愛なき国」に表れています。「愛がない」とは誰に向けられた言葉かといえば為政者に対してだけではありません。むしろそれは、この問題を誰もわがことと考えられない国民に向けられているのです。

何年か後には、介護される側なのかする側なのかの別はあるにせよ、間違いなく自身が関係することです。相当しっかりとこの問題はウォッチして、かつ積極的にかかわっていく必要がありそうです。

それでも救いは、介護殺人、虐待などそれまでは頻発していたにも関わらず、めったに報道されることはなかったのに、「介護の社会化」のおかげでそれらが明らかにされることも多くなり、問題が共有される土壌ができたことだと述べる関係者も多いそうです。
このレビューは参考になりましたか?
40 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 本格派 トップ100レビュアー
形式:ハードカバー
日本の介護から人材が逃げていく現状について、第1章で実例を上げながら現状を把握、第2章で日本の介護の歴史、第3章で外国人の活用など、対策を検討している。しかし、問題の多くは介護報酬が低いことによるものであり、そこを放置したままでの対策では根本的な解決には至らないだろうという印象が強すぎるため、第1章の現状把握以外は印象の薄い本になってしまっている気がする。

高齢化が急速に進む中、制度設計が難しいことは確かである。しかし、国が介護を本気で考えているならそんなことは言い訳にならない。
業界全体がワーキングプアに近い状態であるにもかかわらず、介護報酬の2分の1を負担する企業側が反対するため保険料を上げることができない。
そもそも介護報酬が低いのは、小泉元総理が社会保障予算を削ったからである。当時の政府が優遇したのは大企業であり、法人税を下げ、派遣労働を規制緩和し、一方で労働者に多大なる犠牲を強いてきた。その結果が使い捨てされる派遣労働者であり、希望を持ってその職についた介護従事者である。
やりがいはあるものの、資格を取っても取らなくても、一生懸命働いても働かなくても、能力があってもなくても、経験があってもなくても給料が同じ、しかも結婚して子供を持つこともできないほどの低賃金では介護職を続けることなどできるはずがない。

本気で金をかけて介護制度を成立させるのか、それとも介護を再び「家庭の問題」に押し戻すのか、国が決断を下すべきときが来ているのではないだろうか?
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20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:ハードカバー
介護保険制度開始年度にこの業界に入り、介護福祉士も取得し、現場でのケアについての問題点はずいぶんと分かるようになったし。低賃金ゆえの人材の流出も体感していたが、どんな切り口で書かれているのか気になって読んだ。

第1章 「介護する人」が誰もいなくなる!
現場の実態を把握することができるでしょう。

第2章 「恍惚の人」の時代に戻ってもよいのか?
日本での介護をめぐる近年の歴史について触れていて、自分自身、福祉の歴史のおさらいをすると同時に、業界全体の流れについても知ることができて、勉強になった。ただ、制度やサービス内容のことばかりで、ちょっと小難しいような、退屈気味な印象が残る。

第3章 なぜ、制度がうまく回らないのか?
介護保険制度そのものの問題や、世界から見た日本の介護問題が理解できるでしょう。世界的規模の視点を入れると、日本の現状に危機感を覚える。

第4章 規格どおりの介護がよい介護とは限らない
『人が人に時間をかけることで、見えてくるものがある』でのコメントに、とても勇気づけられた。目に見える形での報酬はないかもしれないが、お金には換えられない経験や価値観をもつことができるのが、この仕事の醍醐味かもしれない。
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