原題 "The Biology of Belief" の直訳は「信念の生物学」。
あくまでスタンスは生物学の域に置きながらも、しかし量子物理学の影響を受けた「エピジェネティクス」という立場から、一人の人をその人たらしめる要因を、遺伝子(だけ)ではなく環境や意識に求めた一冊です。
遺伝子はあくまで「生物の設計図」にすぎないのだと。
母の胎内にいるときから既に外界(環境や周囲の人間の意識)への対応は始まっており、それはもちろん出生後も続いていくという、いささかショッキングな論が提示されます。
また、潜在意識への刷り込み(ダウンロード)は、およそ6歳ぐらいまでの間に盛んに行われるとか。
もちろんその後も続いていくのですが、いったん刷り込まれた意識(ロジックあるいはプログラム)を拭い去ったり置き換えることは、そうそう簡単ではない(不可能ではないけれど)と言います。
しかし、新たな信念で自分の中を統一していくことは可能であるとし、その実例も記しています。
さらには、世界をよき方向へ変えていくサジェスチョンまで含められています。
この辺りは、「引き寄せ系」っぽい邦題に惹かれて本書を手にした(私のような)人にも十分満足できる内容になっています。
今までの生物学や進化に関する諸理論を聞いても「何か....腑に落ちないなぁ」と思われていた方には、お薦めの一冊です。
はじめは「トンデモ」っぽく聞こえますが、読み進めるにつれて「逆にこっちの方が筋通ってんじゃん」と思わせてくれます。