皆さんは、人間関係で悩んだことがありますか?
悩んだことの無い人には、この本は必要ありません。ブックオフに売るか捨てて下さい。
人間関係の複雑さは、心で感じることは出来ても、文章化するのは難しいものです。
よって、この本を読むと、「そう、それが言いたかったんだ!そう思ってたんだ!私も!」
という共感を強く感じる人がいるでしょう。特に人間関係を上手く構築・維持できないこと
で悩んでいる人には、この本に書かれている内容を読んで、「あぁ、私だけじゃなかった
んだ…」と安堵すると共に、自分自身の心理を加藤氏の言葉を借りて文章化しようという
意欲が涌いて来るでしょう。
とかく人間関係で悩んでいる人は、主観と客観の区別がつけられず、自分自身を客観的に
見ることの出来ない人が多いと思います。そのような人達に、人間関係の基本的原則を
悟らせて、良好な人間関係へと切り替えさせる名著、それがこの「思いやりの心理」です。
ノイローゼ(神経症)の人にとっては救いとなる本ですが、何も悩んだことの無い人には
「何が言いたいのかさっぱり解らない」という感想を与えるでしょう。あと、知的レベルの
低い人には読めないでしょう。
それにしても加藤氏、相変わらず本を書きまくっていますね。15〜20年前に書かれた
本(まさに「思いやりの心理」)には情熱が感じられましたが、最近の著作はドライです
ね。加藤氏の性格や思想も、年月を経て変化して来たということでしょうか。