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「心の傷」は言ったもん勝ち (新潮新書 270)
 
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「心の傷」は言ったもん勝ち (新潮新書 270) [新書]

中嶋 聡
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (27件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「心に傷を受けた」と宣言したら、あとはやりたい放題。詳しい検証もなく、一方的に相手を加害者と断罪する―そんな「エセ被害者」がのさばっている現代日本。PTSD、適応・パニック障害から、セクハラ、痴漢冤罪、医療訴訟まで、あらゆる場面で「傷ついた」という言い分が絶対視されている。そう、「被害者帝国主義の時代」が到来したのだ。過剰な被害者意識はもうたくさん!現役精神科医が示す処方箋。

出版社からのコメント

「心の病」を理由にして会社を休んでいるのに、どうやら遊び呆けているらしい同僚。ちょっとした注意を「パワハラだ」と騒ぐ若僧。どんな行為でも「セクハラ」と主張する女性......。「心に傷を受けた」と宣言したら、あとはやりたい放題。詳しい検証もなく、一方的に相手を加害者と断罪する。そんな「エセ被害者」とでも言うべき人たちが、現代日本にのさばっています。

 現役の精神科医で、沖縄でクリニックを開業している著者は、こうした風潮を「被害者帝国主義の時代」と断じ、強い精神力を回復させるための処方箋を示します。なぜ日本人はここ二十年で、かくも「ひ弱」になったのでしょうか。

 過剰な被害者意識を振り回し、周囲に迷惑をかける「エセ被害者」。彼らに少しでも悩まされた経験のある人には、必読の書と言えるでしょう。


登録情報

  • 新書: 189ページ
  • 出版社: 新潮社 (2008/06)
  • ISBN-10: 4106102706
  • ISBN-13: 978-4106102707
  • 発売日: 2008/06
  • 商品の寸法: 17 x 10.8 x 0.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (27件のカスタマーレビュー)
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
現役の精神科医が、昨今の朝青龍騒動、増加する心の病、セクハラ、医療訴訟などを例に出し、安易に「心の傷」を主張して被害者利益を得ることがまかり通る現代に警鐘を鳴らし、精神力を鍛えましょう、と主張する本です。

これらに共通するのが、心の傷を受けたことの検証手段が被害者本人の供述以外に無いことと、行き過ぎた人権運動によって、被害者の声が無批判に受け入れられてしまうこと。この実態を著者は「被害者帝国主義」といって糾弾します。

導入部と結論には共感できるのですが、果たしてセクハラや医療訴訟の問題まで手を広げる必要があったかは疑問。ここに触れるがために、フェミニストや人権派を自称する人々からの、それこそ本質を見ない批判にさらされそうです。
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43 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 著者は受験生時代、英単語を覚えるのに、辞書のAから順々に覚えていったとのこと。
 普通だったら、単語帳で効率よく覚えるだろう。
 そこを辞書でAから順に覚えるので、誰も知らない難しい単語を知っている割には、辞書の最後の方の単語は何も知らないと豪語する。
 他にも過労死した学生時代の同級生の持ち上げ方などを読むにつけ、著者が最も価値をおいているのは、「根性」とか「努力」とか、その類のものであることが分かる。

 そのような根性主義者が、「私は傷ついた」とか言ってくる患者さんとソリが合わないのは、ごく自然のことだ。根性主義者は根性で乗り越えようとするので、立場が逆なのである。
 しかし、そのソリの合わなさは著者の根性主義に由来すること、つまり、著者個人の問題なので、果たして「被害者帝国主義」と一般化できるのだろうか、という疑問がつきまとう。
 著者の主張は「傷ついた、傷ついた」と騒ぎ続ける奴はウゼぇんだ!、この一言に尽きると思うのだが、「被害者帝国主義」などという汎用的な言葉を安易に用いるので、傷つくこと自体、また被害を主張すること自体を良しとしないところにまで射程が及んでしまう。そしてそれは不健全だ。

 私が本書で忘れられないのは、強姦された女性についての「症例」である。
 診察を重ねたある回の診察で、突然「もう忘れなよ」と患者に言ってのける。
 私は男性だが、強姦された女性に「忘れなよ」などと言えるほど無神経ではないし(いくら良好な関係を築いたとしても)、あわれみの気持ちも持ち合わせている。
 だから、専門家としての著者の姿勢には、ただ唖然とするほかない。
 このような「症例」を得々と書いてしまえるのも、私には理解できない。

 この本の読者想定層は根性主義者、努力至上主義者で、こういう方々であれば本書に共感できるかも知れない。
 一方で、そうではない人は、著者とは価値観が全く異なるので、自身の価値観のみに基づいて思うところを書き連ねた本書には大きな違和感が残るだけだろう。英単語の暗記の仕方を工夫する人には、お勧めできない。
 その違和感の中でも最大のものは、精神科医がこんなこと書いていいの?というものであり、これは本書出版当時にいくつかのメディアがオブラートに包んで書いたことである。
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29 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
手を広げすぎ 2008/7/28
形式:新書
 序盤の病名依存による心療受診予備軍の増加などは良い視点だと思う。はっきりいって、自分の周りにも安易に病気に逃げ込んでしまい、結果的に人生が行き詰まっている人間は複数いる。
 が、中盤以降の医療訴訟、セクハラなども含めた被害者帝国主義論は正直いらない気が。論が大きくぶれているし、論理の質が急激に低下する。
例:地方では飲酒運転せざるをえないから公共交通機関の整備が重要だろう等。

序盤だけに絞ってより深く掘り下げていれば、もっと面白い本になっただろう。少々残念。
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