本書は、著者が小学生の娘を連れて憲法で軍隊を持たない国を取材旅行し、
平和憲法について娘と語るという形式になっています。
しかし、パナマやコスタリカの記述はともかく、
日本や世界の将来について語る箇所では以下のとおり嘘を含む印象操作が随所に見受けられ、
最後は国連軍が世界全体を守る時代がいつか来ると希望を語って終わります。
p.16)「軍隊を持たない宣言」という壮大な実験を、あっさり捨てていいものか。
<< 核兵器の存在を無視するような(p.80)著者が言う「実験」に付き合えません。
p.79)北朝鮮がミサイルを撃った一晩で、
防衛庁長官が敵ミサイル基地攻撃を行い得る事を認めて専守防衛の哲学を壊した。
<< 必ずしも敵基地攻撃は違憲で無いという事は、
半世紀以上前の国会答弁で政府が認めていた事に過ぎません。
p.80)ミサイル1本では、最大で200人の犠牲だろう。防衛庁長官は、
敵ミサイル基地攻撃より、専守防衛の哲学を守るため、それぐらい犠牲は覚悟すべき。
<< 核兵器を無視して現代の国防を語った本なんて、出版できた事だけでも驚きです。
p.216)中国は、成熟したやり方で国交回復してきた
<< 日本への領海侵犯は無視ですか。
南沙諸島など、周辺諸国への対応も成熟していると考えてるのでしょうね。
最後の国連軍で世界を守る話は理想として述べているものの、
そこまでの現実無視と印象操作がひどく、理想を語る上でも有害な書になっていると思う。