少年1966年4月〜68年3月連載と記載されていますが、中野さんの解説では66年10月スタートとなっています。どちらが正しいんでしょうか?又、68年3月終了と言う事になっていますが、これは掲載誌が休刊した為で、その後は、少年ブックに舞台を移し、継続されています。本書は、少年連載分のみの復刻ですから、中途半端な終わり方をしています。なお小学館クリェイティブ版は、少年連載分を3分冊とし、扉絵、カラー頁も忠実に復刻されています。そして、別冊少年マガジンに掲載されたレッドゾーンが付録としてついていて、まとめて綺麗な化粧箱に梱包されています。
グランプリ野朗のストーリーは、天才レーサーワカバヤシが、英国のグランプリレースでクラッシュし命を落としますが、その遺児若林真一が、父の遺志を受け継ぎ、レーサーを志し、山野モータースに入社します。そこで、同僚の遠山と切磋琢磨し、色んな障害を乗り越え、クラブ対抗レースで優勝し、やがて、舞台を世界に移して活躍しようとしますが・・・レッドゾーンは、読み方にとっては、その続編と読めないこともありませんが、レースで負傷し、二度と運転できない身体になった元レーサーが、新人の有望なドライバーを育てていくと言うお話です。
横山さんが、鉄人の連載を打ち切ったのは、日本が高度成長期に入り、もう鉄人は時代にそぐわないのではないかと考えた為らしいです。正に世の中3C時代で、そのなかでもカーは、若者の憧れの的でした。おりしも、64年の第二回日本グランプリでは、スカイライGTが大活躍し、F-1では、ホンダが初優勝しました。そして、週刊プレイボーイ等の雑誌では、車のピンナップ(ヌードではない)がついていました。また、この頃から、小学生以上の人も漫画を読むようになり、青少年向けの雑誌も多数創刊されました。
こういう時代に子供向けの漫画から脱皮する為横山さんは試行錯誤し、スリル・サスペンス物、戦国武将物等色々な試みをし、やがて、中国物へと進んでいくんですが、その過渡期の作品で、纏まって読めるのは、今回が初めてです。なにはともあれ、横山さんのフアンの方には、お勧めです!!