学ぶとは何か?
答えのないこの問いに、教育だけではなく、哲学、心理学、言語学、脳科学、環境、ロボティクスなど、様々な分野の専門家が横断的に答えていく。
辞典の形式をとっているが、キーワードの意味を調べるだけではなく、最初から最後まで読み進めていくと、「学び研究」の基礎から最新地図までが一望できてしまう便利な一冊でもある。
着目すべきは、学びのテクノロジー研究だろう。人工知能や身体論研究など、話題のテクノロジーが、人間の教育にどうフィードバックされているのか。先端技術や、関係・状況の中での学びといった環境論などに多くのページが使われているのがうれしい。
編集者の渡部信一(認知科学)は『鉄腕アトムと晋平君』の著者で、自閉症児教育とロボット研究を合わせて論じた一人。現在は、日本の伝統芸能を最新テクノロジーで再現し、古くて新しい教育の可能性を発掘している。 本書は、その仕事の集大成的な内容になっている点で、★★★★★の評価とさせてもらった。
子どもの教育だけではなく、生涯教育、障害児教育、大人の教育、社員教育、ロボット教育?まで幅広く論じられているので、学生や研究者はもちろん、経営者やエンジニア、ビジネスパーソンにも役立つ一冊ではないかと思う。