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5つ星のうち 5.0
この俳論の「切れ味」の快さ,
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レビュー対象商品: 「奥の細道」をよむ (ちくま新書) (新書)
俳句鑑賞の新鮮な手さばきは知る人ぞ知る。著者の俳論の外見上特徴は「切れ」の取り方、表記法のユニークさにある。 /草の戸も住替る代ぞ/ひなの家/ 句中の切れは分かるが、句頭と句末にも切れがあると言う。一目瞭然、切れているので、普通は見過ごしてしまうところを、厳密に切れているという記/を付す。この前後の切れがあるために、地の文と区別がつくとも言う。 『奥の細道』も構造的に捉える。全体が歌仙の面影を宿す四つの主題に分けられると見る。 (1)出立から那須野までの禊。 (2)白河の関を過ぎてみちのくを辿る歌枕巡礼。 (3)奥羽山脈を越えて日本海沿岸で得た宇宙への感応。 (4)さまざまな別れを経て大垣に至る浮世帰り。 そして、芭蕉は大いなる人生観に到達する。「不易流行」と「かるみ」である。この二つは密接に関連する。と言うより、一つのことを言い換えたに過ぎないと著者は考える。 この世、この悲惨な人生を微笑をもって受けとめる、「嘆きから笑いへ」そのふところの深さが芭蕉の本質だと言える。 戦後生まれの気鋭の俳人の俳句料理の「切れ味」が快い。
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