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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
希望が持てる根拠のある見方,
By 敬天愛人 (アメリカ ) - レビューをすべて見る
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レビュー対象商品: 「失われた20年」の終わり ―地政学で診る日本経済 (単行本)
前半部は、本書のテーマの冷戦崩壊と呼応する形で停滞した日本経済について、それまで西側陣営として享受したメリット、その後アメリカの敵として受けたダメージを金融アナリストらしくチャートなどを使って説明しています。後半は、2010年代の経済の予想。停滞の20年間で鍛えられた日本が持つ強み。そして資産インフレの始まりと共に始まる日本経済の上昇について書かれています。 少し残念なのは、アメリカがどのように日本を封じ込めたのか?これから中国をどのように封じ込めようとしているのか?という部分の内容があまりないこと。 また、日本経済が浮上するシナリオの具体的部分が比較的乏しいこと。の2点です。 ただ、それが、この著書全体の投げかけの価値を下げるものではないと思います。 90年代前半の日本経済の課題は「内外価格差是正」、「アジア進出」、「規制緩和」で、実際この20年大変苦労してそれらを実現しています。この本の見方は、前向きにこれからの日本復興に取り組んでいく際のきっかけになるかと思います。
7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
分析が一面的,
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レビュー対象商品: 「失われた20年」の終わり ―地政学で診る日本経済 (単行本)
将来予想をする場合に経済だけでは部分的に過ぎず、著者のように地政学的な要素は重要です。しかしながら、中国の台頭によって米国が日本への警戒を緩め、円高が解消して、いままでの失われた20年における日本のリストラや構造改革が実を結んで、日本の株価が上がっていくというのは、以下の理由から疑問です。第一に、米国の中国への警戒が強まったからといって、日本の産業の攻勢による米国の雇用喪失に米国が警戒心を解かない可能性があります。著者は米国はこれからは中国をライバルと考えると考えていますが、それ以外の国も突出すれば、たたかれるのではないでしょうか。過去に家電製品や自動車で日本に敗れた米国が経験から学んでいる限り、冷戦時代のように日本を米国の保護国として、米国市場・世界市場で好き放題にさせる状況には戻らないと思います。 第二に、日本の政治におけるねじれ国会によって、民主党が社会主義的政策を転換するだろうと述べています。著者はフランスのミッテラン政権の政策転換の歴史から類推していますが、日本の場合はミッテランのようなリーダーが不在であり、混迷を深めていくだけとなる可能性があります。 第三に、日本の製造業が陥っている苦境の一因は韓国のみならず台湾・中国に自動車・電子製品・化学製品の分野でシェアを食われていることがありますが、これに対する展望が書かれていません。仮に著者の言うように円安に進んだとしても、この問題が解消するとは思えません。 第四に、日本の高度経済成長期の強い競争力の背景には、銀行から低利かつ豊富に資金調達できたことによりますが、BIS規制およびその後のバーゼル2(さらにはバーゼル3)によって、日本の銀行が自己資本を積み増さなくてはならず、結果として企業への低利かつ無尽蔵な融資ができなくなり、日本企業全体の資本コストが上昇していることは、全く解消していませんし、解消する見込みもありません。 第五に、少子高齢化に伴う国内市場の狭小化への展望が書かれていません。 以上5点から本書は分析が一面的であり、ありていに言えば都合の良い前提だけに基づいて結論を導いています。従って結論は眉唾物と思いますが、以下の点は参考になりました。 ・米国の景気回復と雇用情勢は9ヶ月のタイムラグがある。 ・米国は過去2年間にプロフェッショナルサービス(弁護士・会計士・企業経営・管理・SEなど) 156万人がリストラされた。 ・国家主権は防衛・通貨発行・ルールの決定などの強制力を伴うが、そのような強制力は、いまや多くの部分でグローバルな覇権に支配され、各国の裁量の余地が小さくなってきている。 ・バラッサ・サミュエルソン効果が、日本の高度経済成長の局面で生産性の低いセクターの賃金を押し上げ日本全体が豊かになった。ところが1990年代の超円高局面では、バラッサ・サミュエルソン効果が逆方向に作用した。円高によって日本の労働賃金が国際水準から見て著しく高くなったため、全般的な賃金引下げ圧力が発生し、その圧力を生産性上昇によって吸収する余地のない内需産業が大きく痛めつけられた。
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
仮説を与えられた,
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レビュー対象商品: 「失われた20年」の終わり ―地政学で診る日本経済 (単行本)
この時代に珍しく、日本経済に関する明るい見通しの経済書。面白く読むことができ、充実感がありました。 2010年までの20年は”失われた”のでなく、 日本企業が過去の非効率性を矯正しつつ鍛え上げられた時代であり、 これからは日本、米国、ドイツの経済が上向くだろうという主張。 これから、著者の主張どおりに経済が変化するかどうかはともかく、 世界を見渡し、日々のニュースを自分なりに理解するための 仮説を与えられた気がします。 2010年が失われた20年の終わりになるかどうか、 5年後、10年後に振り返ってみたいと思います。 この本の発刊が3.10でした。読み進めながら、 もし3.11以後だったら内容が変わっていただろうかとも思いましたが、 読み終えてみて、この本で見ているいる時間スケールから考えると、 大筋変わらなかっただろうと思いました。
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