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「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)
 
 

「反原発」の不都合な真実 (新潮新書) [単行本]

藤沢 数希
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (27件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

太陽光や風力発電は原子力の代わりになりえるのか? 原発廃絶が「正義」となった今、改めて全電力のリスクと将来性を比較すると、意外な結論に! 日本の命運を決めるエネルギー問題について冷静に論じた一冊。

内容(「BOOK」データベースより)

3.11以降、原発を絶対悪と決め付け、その廃絶こそが「正義」という論調がマスコミでは吹き荒れている。しかし、この世にリスクのない技術は存在しない。原子力を代替するはずの「自然エネルギー」の実力のみならず、転換するリスクや懸念材料を冷静に見つめるべきではないだろうか。そんな感情論を超えた議論のために、原子力技術、放射線と健康被害、経済的影響を検討し、将来を見据えたエネルギー政策を提言する。

登録情報

  • 単行本: 208ページ
  • 出版社: 新潮社 (2012/2/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4106104571
  • ISBN-13: 978-4106104572
  • 発売日: 2012/2/17
  • 商品の寸法: 17.2 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (27件のカスタマーレビュー)
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 化石燃料の大気汚染と原子力発電による死亡者数を比較していて、
確かに化石燃料由来の大気汚染の健康被害は深刻だと思いました。
ただ、著者はこれを原子力発電との比較でしか考慮していません。
本書でグラフで図示されている通り、
化石燃料は発電以外でも使用し、
火力発電由来の大気汚染物質は日本では10〜20%前後なので、
著者が言う大気汚染による甚大な健康被害は、
原子力発電を止めることによってそれほど大きく増えそうにはありません。
あくまで原子力発電の事故による被害より大気汚染による死者が多い
(二者だけを比較した場合)ということです。

電気料金が原子力発電の比率を高めると安くなるという議論も胡散臭いと思う。
著者が書いている通り電気料金の安い国は環境負荷の高い石炭火力の比率の高い国ばかりです。
電力業が完全国営の韓国は別にしても、原子力発電は政府の巨大な財政的負担無しには存在しない発電手段です。
ウラン燃料自体、ウランの濃縮という行為が軍事技術でもあり、
他の化石燃料のように自由に取引出来るようなものではありません。
原子力発電だけに限って言えば電気料金というのはコストの一部分でしかないので、
産業界と電力業界が喜ぶからといって低コストであるわけではありません。
原子力発電を増やすことは、他の発電手段なら電気代に含んでいるべきコストを
国民が税金によって肩代わりすることになります。

著者の意見に反して原子力発電は温暖化対策の切札にはならず、エネルギー源としては有望でないと考えます。
1つ目の理由は核燃料の濃縮とプルトニウムが軍事転用可能なものとして管理しなければならず、
化石燃料由来のエネルギーの代替として広く普及させることと矛盾するからです。
NPT核不拡散とエネルギー源としての普及に解消出来ない矛盾があります。
2つ目の理由としてウランは絶対量が少な過ぎます。
温暖化の切札として利用しようとすると、可採年数は1/5以下になるはずです。
新興国と中国は原子力発電を使いたがっていますが、
資源量が少ないからといって使うなとは言えないため、
ウランの可採年数は自ずと低下していきます。

サンシャイン計画などについても誤解しているような記述があります。
一般的な感覚からすれば、投入された予算は大きいと言えますが、
予算規模は年間で60億とか80億です。
原子力発電で投下された国の予算はもんじゅ関係だけでこれを軽く超えます。
(高速増殖炉の開発費用は1兆円を超えている)。
しかも、サンシャイン計画は現在も継続中で
太陽光発電などは研究目標は数年毎に絶えず達成されています。
サンシャイン計画は別にしても、
自然エネルギーに関して補助金は悪という議論と、
原子力発電で交付金をバラまくことがWinWinの関係という著者の主張は、
整合性がありません。

事実誤認については他にも、例えば太陽電池による発電単価は約50円とありますが、
計算方法による違いはありますが、現状ではほぼ家庭電力料金並みのはずです。
ソーラーパネルの主原料のシリコンは産業廃棄物としては無害です。
カドミウムテルルを使ったソーラーパネルが主流と書いてあるのは嘘です。
日本のメーカーはカドミウムテルルが有害なため使用していません。
アメリカのファーストソーラーというメーカーはカドミウムテルルを使った
ソーラーパネルを製造していますが、彼らのビジネスモデルは廃棄処分するパネルは
全量回収し、リサイクルして使用するというものです。

 原子力発電を敢えて続ける場合、よりましな方法として、
トリウム溶融塩炉のパイロット炉が建設可能なら、
高速増殖炉・燃料再処理事業を捨て、
プルトニウムを消費しながら軽水炉から置き換えていく選択肢もあるかもしれません。
自分にとっては原子力発電は行き止まりの袋小路なので、
著者の主張とは裏腹に原子力発電を継続可能にする方法があるようには見えません。

 経済性やコスト、補助金ビジネスは悪である、などの論点で著者が批判する他の発電手段と原子力発電との比較で論理の整合性が取れていません。そもそも論拠に示している事実などが極端に原子力発電の場合は楽観的で、他のエネルギー源の場合は不正確であったり中途半端であったりしています。エネルギーのポートフォリオが大切と書いて置きながら、博打の1点掛けのように原子力発電を持ち上げたり、逆にコストだけを取り上げて批判したり、また別のところではコストの実績値は重要でないとか将来のコストは誰にもわからないなどど書いたりしています。
このレビューは参考になりましたか?
37 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By みみ
・テレビの情報が信用できない、時間がない、という人向けと思います。
 さくさく読めて、数字も程よく分かりやすくなっています。
・タイトルは内容にあっていません。
 「エネルギー資源全体を考え、現在は原子力発電は必要」
 という主張に思えます。
・太陽光発電については補助金頼みと批判しながら、原子力の補助金は正当化するなど
 主張には一貫性がありません。誰かを説得できる内容ではありません。
・リスク分析の説明がなく、前提になってしまっています。
 しかしそれを理解しない人々が感情的に批判するので、この点も説得力にかけます。

それでも、事実誇張による風評被害が問題となっている今、広く読んでほしいという希望で満点です。
このレビューは参考になりましたか?
142 人中、91人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 濱哲
  たとえていえば、自動車事故みたいなものというか。
  こんどの福島原発事故についての論点は、要は、出来損ないのポンコツ自動車が事故を起こしたのか、それともドライバーの運転未熟が問題なのか、どっちのせいなんだという議論ではなかろうかと思う。
  結論から先に言えば、「東京電力」のような官僚体質の企業には、原発のごとき巨大システムを事故なく安全に運転制御する能力の持ち合わせがないことを、こんどの事故で多くの日本国民が見透かしたという事実が、「反」ではない、常識的な「非原発論」の真っ当な理解だといえよう。
  本書で著者がアッケラカンと主張するような原子力の経済的技術的可能性についてなら、あんがい多くの国民は理解しているのではないか。しかし、だからこそというか、「地域独占」に胡坐をかいた現在の電力供給システムが、こんどの事故の本質的原因であり、これが瓦解したのであって、いまさら原発というシステムについて「扱いを間違えなければ安全だ」と称えても、ほとんど誰も受入れる気分にはならないと知るべきだろう。スリーマイルもチェルノブイリも原発を運転する人間の取扱いミス。
  それと「プルトニューム」。
  たとえていえば「車の排ガス」だろうか。
  だれが言ったか、「トイレのないマンション」とは。すでに「核燃サイクル」も「高速増殖炉」も完全に失敗に帰して、いまでは単なる金食い虫にすぎなくなっている(経済的合理性を欠いている)。
  このような原発システムの破綻を糊塗するに、札びらで地域住民の頬っぺたをひっ叩き、天下りで官僚を取込み、学者連には研究費、メディアには広告宣伝費など、独占の利益を散布して黙らせるという、すべてが、そういう誤魔化しのうえで成り立ってきた「日本の原発体制」が、今度の東日本大震災で、もろくも崩壊してしまったわけ。
  言ってみれば、どんなに構造設計的に安全なように製造された自動車でも、こんな未熟なドライバー(原子力ムラの住人)が運転するんでは、危なくって乗るに乗れないと、大半の日本国民に知らしめてしまったのが今度の大震災ということだ。
  いくら著者が能天気に、原発システムの「経済的合理性」を絶叫しても、これでは推進論者の言うことなんか、まともに信頼できるものではないと誰しも思うのが当然の流れではないか。
  この点に対する問題意識が、著者に欠落しているため、本書は、おおきく説得力を削がれている。
  仮に、著者の指摘する「反原発論の不合理性」が当を得たものであったとしても、向けるべき批判の矛先を取違えていては、自己の論理を正当化する理屈には繋がらないと知るべき。「魔女狩り」のようにヒステリックな「反原発」運動に肩入れするつもりはないが、しかし、ほんとうの意味での真摯な合理性追求に欠けた本書の理屈では、世間様(反ではない多数の非原発論者)の理解を得ようと試みても、とてものこと同意できるレベルの論理にはならず、却って、こんな理屈をまだ振回しているようでは、もう日本の現行原発システムは持たないだろうな思うばかり。
  じっくり今後30年くらい頭を冷やして、それから、もういちど日本の原発は最初から出直すことにしてもらうしかないだろうと思うのが本書を読んだ結論。
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最近のカスタマーレビュー
読まない理由はない。
感情論を排除し、冷静に分析すると筆者のような結論になるころは、日本国民の大多数はなんとなくわかっているはず。原発は必要。
投稿日: 11日前 投稿者: ホリゲン
現実を直視しよう
反原発は理想だが 日本が原子力発電から撤退して この国が将来何百年にわたって存立できるのか?との疑問を強く持ちます。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ウマジロウ
たまには無価値な本を読んでみるのも悪くない
腰巻きには「感情論を超えた議論のために」とあるけれど、この本はけっこう感情的な内容です。それは「あとがき」の部分を読むと分かります。被害妄想的で感情的。数字で「反... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 淮南子
反原発主張者が挑戦するべき本
著者の計算によると,原発のかわりに化石燃料をつかうと大気汚染などで年に 3000 人くらいよけいに死亡するが,原発を運転してもそれほど死者はでないという.... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: Kana
反原発の過激さに懐疑的な人に読んでいただきたい1冊
反原発がかまびすしいですね。

いろいろな反原発の方と議論いたしましたが、全くもって科学的ではありません。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: photon
大気汚染のない原発と言うが、今の現実をどうとらえるつもりか
 以前の四日市喘息などの大気汚染をことさらクリーンな原発と対照的に比較するが、... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: コウスケ
「脱原発」は日本という国家を衰退させる
2009年9月、鳩山前首相は就任直後にアグレッシブなCO2削減目標を国際公約し、民主党は新たに14基の原発を建設して2030年までに日本の発電に占める原子力の比率... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: それから
勇気ある本
 原発への激しい逆風が吹いている中で、一貫して原発を擁護し推進する立場で書かれた本です。... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: mfhty
全くの期待はずれ!
... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: vdghpsed
いきなり残念な痛い本、しかし良いところあり
作者が「とても役立つ本」と自我自賛しているので期待して読み始めていきなりガックリくる本。原発が安全なのは、車と飛行機では飛行機が事故少ない!!だから原発は安全とい... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: 野島一広
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