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「分かりやすさ」の罠―アイロニカルな批評宣言 (ちくま新書)
 
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「分かりやすさ」の罠―アイロニカルな批評宣言 (ちくま新書) [新書]

仲正 昌樹
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「分かりやすさ」という名の思考停止が蔓延している。知識人ですら、敵か味方かで「世界」を線引きする二項対立図式にハマり込んでいる。悪くすると、お互い対立する中で「敵」の思考法が分かるようになり、「敵」に似てきてしまう。こうした硬直した状況を捉え直す上で、アイロニカルな思考は役に立つ。アイロニーは、敵/味方で対峙する。“前線”から距離を置き、そこに潜む非合理な思い込みを明らかにする。本書はソクラテスやドイツ・ロマン派、デリダなどアイロニカルな思考の系譜を取り出し、「批評」の可能性を探る刺激的な一書である。

内容(「MARC」データベースより)

「分かりやすさ」のみを求める読者に合わせようとする批評家がウケている。それは単に下劣であり「批評」と呼ぶに値しない…。「難しい=NG」という思考停止から抜け出し、アイロニカルな思考による「批評」の可能性を探る。

登録情報

  • 新書: 235ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/05)
  • ISBN-10: 4480063021
  • ISBN-13: 978-4480063021
  • 発売日: 2006/05
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
仲正によるシャープなアイロニスト養成講座。

アイロニストとは表面的で薄っぺらな「皮肉屋」のことではない。それはつまり、考えることをやめない態度のことなのだ、と仲正は力説する。しかし、考え続ける自由と引き換えに、立ち位置を明確にできず、誰とも共感しえないという孤独を味わうことになる。そもそも、共感なんて幻想なのかもしれないが。

二項対立の不毛さから抜け出すためにはどうすればいいのか、知的好奇心を刺激する意欲作。語り口は平易でわかりやすい。若干自虐的なところは照れ隠しか。

手っ取り早く「安全な立ち位置」を求めたい人にはお勧めできないが、より深くより斜めに思索する苦しさに耐えられる精神的マゾには格好の内容である。哲学史も見通しよくコンパクトにまとめられており、これから「哲学したい」という人にもお勧めできる。このあたり、さりげないサービス精神が心憎い。

内田樹と春日武彦による対談「健全な肉体に狂気は宿る―生きづらさの正体」では、白黒つきかねる問題に対して、立つでも座るでもない「中腰でいること」の大切さについて語られる場面があるが、仲正の言うアイロニストも「中腰」を厭わないという点では共通している。

いつまでも中腰でいると腰を悪くするが、アイロニストの場合はさて、どうだろうか?
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16 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 遊鬱 VINE™ メンバー
形式:新書
仲正氏の誠実さがその露悪的なポーズとは裏腹にきちんと伝わってきています(露悪部分が鼻につくということでしたら一章に関しては読み飛ばしても問題ないです)。

右、左がそれぞれのそれぞれへの対抗言説によって「分かりやすさ」を重視し、単調な実りの無い隘路に囚われていく状況について警鐘を促している。

ただ単に言説の編み方として第三の道を、綺麗ごととして、自己を別格化するための手段として一歩引いて観察することを称揚するのではなく、その立ち位置が始めて可能とすることについて簡明な説明でもって論じている。露悪的と始めに記したのは、第一章で憎悪剥き出しで「分かりやすさ」を否定しておきながら、身を削った実例含め何度も言葉を品を変え「遂行矛盾」に陥らない方策を説いているからです。

「ワンフレーズポリティクス」に代表されるような分かりやすい言説に駆動される大衆の奪い合いとしての左右の応酬が、それ自体が大衆を一段下に見ているという指摘、矛盾はそのことを自覚して「あえて」という識者であろうとも同じことというのは思想家として真摯な指摘でしょう。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By θ トップ1000レビュアー
形式:新書
ほとんどの人がものを考えるときに用いてしまう「二項対立」と、それを打ち破るべく現れた「アイロニー」の本。

第1章では、二項対立思考のはらむ問題点を、主に最近の左右論争を題材に解き明かしていく。

そして、第2・3章では、哲学における二項対立の系譜と、ドイツロマン派のアイロニーについて書かれている。

そして、第4章では再び日本の言論界に戻り、そこにおけるアイロニーの状況を解説する。

哲学的なことが知りたい人は2・3章にわかりやすくまとまっている。

逆に、現在の言論界の閉塞状況について考えたい人は、1・4章がメインとなるのだろう。

筆者の意趣ばらし的側面も見られるが、筆者の中ではそれほど強いほうでもないので、まあ気楽に読める(といっても哲学の部分は結構難しいが)本である。
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面白くはあった
 共感することは多かったが、わたしの思索において与えた作用はさほどでもなかった。いや、... 続きを読む
投稿日: 2007/1/2 投稿者: alpha
読者を選ぶ
 昨今、斬新な主張を繰り広げる仲正氏の新書である。... 続きを読む
投稿日: 2006/12/8 投稿者: 人文社会ルプザレジオン
二項対立の哲学史
 二項対立を真摯に検証した作品。二章はある種の観点からみた哲学史にもなっており

勉強になる。... 続きを読む
投稿日: 2006/8/6 投稿者: 如是我聞
山本七平を読んでね
『なぜ「話」は通じないのか』を読んでこれは2冊目。誤植など気にせず一気に読めて良いですね。... 続きを読む
投稿日: 2006/5/31 投稿者: Drar49
二項対立に気をつけろとは言うが
「不自由論」に一定の感銘を受けたので購読してみた。... 続きを読む
投稿日: 2006/5/17 投稿者: シンコクブッダ
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