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「兵士」になれなかった三島由紀夫 (小学館文庫)
 
 

「兵士」になれなかった三島由紀夫 (小学館文庫) [文庫]

杉山 隆男
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

日本中を震撼させた“あの事件”から40年――三島自決の真実に迫る傑作ノンフィクション
1970年11月25日――自衛隊の本拠・市ヶ谷駐屯地で壮絶な最期を遂げるまで、三島由紀夫は毎年のように自衛隊に体験入隊を繰り返していた。
その中で三島は、苛酷な訓練にも真摯に挑み、現場の「兵士」=自衛隊員たちとも濃密な交流を重ね、〈これほどお互ひに敬意と揶揄を忘れぬ、思ひやりにみちた人間集団に、私はかつて属したことがない〉と彼らを評している。
その三島が、〈アメリカは眞の日本の自主的軍隊が日本の国土を守ることを喜ばないのは自明である〉〈自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終るだろう〉と言い遺して割腹自殺を遂げてから40年。
事件以来、沈黙を守り続けてきた、三島と深く“交流”した元自衛隊員たちが、ついに重い口を開き、その知られざる素顔を語った。
その中には、「駄目だ」「情けない」と己の無力さに打ちひしがれる三島の姿、“共に起つ”ことを彼らに期し、拒絶され、失望の色を隠せない三島の姿もあったという。
本書で初めて明かされる天才作家の苦悩であり、三島事件の理解に欠かせない貴重な記録といえる。
果たして三島は、自衛隊に何を夢見、何に絶望したのか――。
当時の関係者を訪ね歩き、三島の肉声と貴重なエピソードを再現した「兵士」シリーズ最終巻が、没後40周年を迎えた今、文庫化。

内容(「BOOK」データベースより)

一九七〇年十一月二十五日。自衛隊の本拠・市ヶ谷駐屯地で壮絶な最期を遂げるまで、三島由紀夫は毎年のように自衛隊に体験入隊を繰り返していた。その中で三島は、苛酷な訓練にも真摯に臨み、現場の「兵士」=自衛隊員たちとも濃密な交流を重ね、時に「クーデター」への思いも口にしていたという。三島にとって自衛隊とは何だったのか。そして、四十年近く封印されてきた「三島自決」までの知られざる道程とは―。“共に起つ”ことを期待された元「兵士」たちが初めて三島の肉声と貴重なエピソードを明かした、「兵士」シリーズの掉尾。

登録情報

  • 文庫: 260ページ
  • 出版社: 小学館 (2010/4/6)
  • 言語 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4094084738
  • ISBN-13: 978-4094084733
  • 発売日: 2010/4/6
  • 商品の寸法: 15 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By TaroTaro トップ500レビュアー
形式:単行本
著者にとって、兵士シリーズは「三島由紀夫で終わる」。これ以外の選択肢はなかったのであろう。

「兵士になれなかった三島由紀夫」。自衛隊の前線(戦地ではないが・・・)で働く(訓練を続ける)隊員の姿を長年追い続けてきた著者が選んだこのタイトルは、兵士シリーズを読んだ経験のある人(わたしもそうだが)が、この作品を読み終わったときには説得力を持つものだと感じることになるのではなかろうか。

このタイトルには、体験入隊時に彼に接した隊員達の証言によって描き出される、兵士三島としての肉体的な限界といった意味も含まれるのかもしれないが、著者が長年に渡って追い続けてきた「自衛隊の兵士達の姿」と、三島が考える兵士の理想像、そして自分自身もその姿に憧れ近づこうと望むと同時に、自衛隊にもそれを期待し、そしてその期待が絶望へと変わった結果、檄文とともに散った彼の姿をどうやっても重ね合わせることができなかった、という意味が込められているような気がしてならない。

この作品には「作家」三島由紀夫や生い立ちなどについてはまったくといっていい程触れられていない。よって、彼の全てを知りたいという人には物足りないかもしれない。ただし、それがこの作品の価値を減ずるものではないと思う。彼について描かれた著作は他にもあるのだから、それを読めば良いのである。

また、著者が描き出す三島の人間像が「新たな」ものなのか、三島ファンの中では「認識されている」ものなのか、彼について通り一遍の知識しかないわたしには判断できないのだが、たぶん、後者なのだろう。しかし、わたしは、それでもいいのではないかと考えてしまう。

著者の三島に対する思い入れも合わせて、兵士シリーズ最終章に相応しい作品だと思う。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 竹内正浩 VINE™ メンバー
形式:単行本
本書は、陸上自衛隊に体験入隊を繰り返していた三島の人となりを、当時の自衛隊関係者に取材したノンフィクションです。
三島の筋肉の意外な脆さ、そしてレンジャー訓練のさなかにふと漏らした弱音ともとれる発言。
旧軍や自衛隊に対して三島が抱いた憧憬と幻滅、そして劣等感の具体例。
三島と森田を介錯した青年が服役を終えて、自衛隊助教の前にふらりと現れた日のこと。
あらゆる角度から分析されつくした感のある三島由紀夫ですが、本書はこれまでにない新たな視点を獲得しているようにも思え、(若干隔靴掻痒のきらいはありますが)好もしく読み終えることができました。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
三島由紀夫 2007/9/3
By n504is
形式:単行本
当時の三島の自衛隊での様子が、当時の隊員の証言をもとに
詳しく、鮮明に書かれている。
著者と隊員(この著書に証言されている方々)とのインタビューでのやりとりも、
途中に盛り込まれており、隊員の三島に対する思いがよく伝わるようになっている。
このレビューは参考になりましたか?
最近のカスタマーレビュー
もうちょっと三島由紀夫の思想と行動について掘り下げてほしかったなあ。ザンネン!
著者の杉山氏が自衛隊と三島由紀夫に興味を持つようになったのは、彼とのあまりに運命的な「出会い」が契機となっている。当時日本一の進学校だった東京都立日比谷高校に入学... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 塩津計
いっきに読めました!
... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: 桂
可哀相な三島由紀夫さま!
私は政治音痴ですので、三島由紀夫が自衛隊で行おうとしたことがよくわかりません。... 続きを読む
投稿日: 2010/5/2 投稿者: angelic−dolly
これは三島由紀夫の評伝ではない
これは三島由紀夫の評伝ではない。この本はあくまで、世界的にも特殊な存在である自衛隊について書かかれた本であり、三島由紀夫というフィルターを通して、自衛隊とそこに所... 続きを読む
投稿日: 2008/11/4 投稿者: エパメイノンダス
聞き飽きた
興味深い内容なところもありますが、もう三島に関しての「あの筋肉は見せかけだけで実は体力は無い、運動神経が鈍い」「コンプレックスが激しい」的ツッコミ抜きの本が読みた... 続きを読む
投稿日: 2008/5/9 投稿者: はまのまりこ
「日本の歪み」は、自衛隊に集約されている。
足掛け15年にわたって自衛隊の生の姿を追い続けた著者の「兵士」シリーズの最終巻。... 続きを読む
投稿日: 2008/3/28 投稿者: カータン。
実直で生真面目な三島由紀夫
自衛隊での体験入隊のときに三島由紀夫という人物を当時の自衛官達はどのように感じてどう接していたのかということが書かれた本である。... 続きを読む
投稿日: 2007/11/16 投稿者: 地方の精神科医
時を経ても消えない人
私は「兵士」シリーズではなく、文学者三島が割腹自殺したことは知っていたけど自衛隊とのかかわりは知らなかったので、身体を鍛え数多くの写真でその上半身を出していた三島... 続きを読む
投稿日: 2007/10/14 投稿者: naonao-703
三島と自衛隊、そしてその「憂国」のこころ
本書では、三島と付き合いの有った自衛官の肉声・写真・三島自筆の彼らへの色紙、そして三島が切腹した際に介錯したE氏の僅かな手紙の言葉を知ることができ、その点だけで☆... 続きを読む
投稿日: 2007/8/10 投稿者: New JJ-K 72
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