私はOTでも医療関係者でもなく、とあるきっかけで本書に出会った。
作業療法については、わずかな知識と用語で、さも何かを知っているかのように他人に語る、
そういうずうずうしい部外者である私。
本書のタイトルである「作業」という言葉を、てっきり、ごく狭い専門用語としての「作業」、作業療法で治療に用いる手段としてのそれと誤読し、どうなんだろと初めは思った。
しかし、これは本当にいわゆる「作業」のことなんだ。そのへんから驚き、作業療法、というか、これからのOTが目指そうとするものが、思っていたのと全然違う、すごく深くて温かいものだと知り、ただただ素晴らしいなと感じた。
OTは治療に適切な○○療法をチョイスして訓練云々というイメージは、私だけの誤解ではなさそうで、おそらくはOTの中でもコンセンサスが得られているようには思えない「作業科学」だけれど、今後の発展を願ってやまない。そういうことを思わせてくれた一冊。