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「人口減少」で日本は繁栄する―22世紀へつなぐ国家の道
 
 

「人口減少」で日本は繁栄する―22世紀へつなぐ国家の道 [単行本]

日下 公人
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

「国力衰退論」の虚妄をはぐ! 日本が歴史上経験した4回の「人口減少」。人口が減ると、新しい文明が始まる。旧式経済学ではわからない「少子高齢化」がもたらす恩恵とは。

登録情報

  • 単行本: 205ページ
  • 出版社: 祥伝社 (2005/07)
  • ISBN-10: 4396612494
  • ISBN-13: 978-4396612498
  • 発売日: 2005/07
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
本書は、人口減少によって日本の国力が衰退するという、昨今散見される主張の虚妄性について、従来の経済学的発想では把握することのできない、日本社会・経済の潜在性と実力について論じたものである。

従来の「人口増加」を前提とする、一部の時代でしか通用しない経済の把握の仕方に対して、歴史的に見て人口減少期は文化水準が向上した時代であることや、日本における「文化の商品化」に見られるような、「質の経済」の実態を指摘することで、人口減少によって危機が到来しているとする主張に反論している。

こうした内容の主張、特に、必ずしも広く認識されていない日本の潜在的国力については、確かに大いに正鵠を得ていると思われる。すなわち、人口という「量」ではなく、生み出すものの「質」(これは人口量と正比例しない)こそが、富の源泉ということであり、これは当然ながら、「量」を前提とする人口増加経済の発想では到底とらえることはできない。しかし、このことは、著者が他のところ(例えば『「質の経済」が始まった』PHP研究所、二〇〇五年)でも指摘していることであり、さして新規性があるわけではない。

さらに、これは「人口減少危機論」に対する間接的な回答であり、「人口減少」そのものが「プラス」であることを直接に説明したことにはならない。この意味では、「人口減少」という現象を、緻密に解明した松谷明彦の研究(『人口減少社会の設計』など)の先駆性と重要性が改めて明らかになっているといえる。ただ、松谷も、人口減少社会は「質の経済」を前提とすることを指摘している。

いずれにせよ、本書からも、人口減少社会における富の源泉は高度な「質」であり、そしてそれを生み出す「高度人材」こそが重要であり、それを伴わない、例えば団塊の世代のような「低度人材」が、多数存在しても何ら意味をなさない(むしろ社会的コストでしかない)ことは、明白であろう。

このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 端的な話にはなってしまいますが、人口減少が新しい文明の転換期というのはなるほどと思います。量の経済から質・価値創造の経済に移行出来なければこの国もそこまでって事ですかね。

 本書で出てくる、食糧問題・エネルギー問題・半鎖国政策・風流人の出現は必見です。現在蔓延っている通説が誰の都合で蔓延っているのか考えると中々面白いと思います。

ps 人口減少で困る人・・・子分と毟り取れる金額が減る方々。実際に減少が自分達にどれ位悪影響があるかと考えた時に以外と少ないと思うのは私だけですかね?質・価値創造の経済の条件を満たしているとしたら。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
初回投稿:2006/5/6〜2008/1/25迄に:【8人中6人が参考になった】

実しやかに流布される人口減少に伴う国家衰退論。然し蓋を開けてみれば
年金と市場縮小に費やされる即物的な言動ばかりが目につく現況。そこに著者は一石を投じる。

延々右肩上がりに人口が増加することを前提に描いた青写真など空手形と同義であり
現状は役人の将来の展望に関するご都合主義、先送り体質が露呈した事による危機論の扇動という色が濃い。
どうにもマスメディアは役人の言い分を垂れ流す嫌いがある。
官僚は常にスケープゴートを仕立て大衆の意識を逸らし自らの失政を決して認めない。貿易・福祉・外交・経済全てに於いて。

現在の規模を前提にした維持に拘るのなら人口減少は困るだろうが、それは官民問わず国に寄る者の危機感の吐露に過ぎない様にも見える。
人口減少危機論者に統制経済を志向する人々が多い事も無縁ではないのだろう。

人口増加が繁栄に繋がると信じて疑わない人々も多いが、日本の特定世代や実の伴わない新興国を観れば明らかなように質と量は比例しない。
寧ろ悪貨は良貨を駆逐する様相を呈し、ビジョンを欠いた人口増加の弊害(コスト)が顕著になっている。

人間は往々にして過ごした時代の価値観から逃れられない者が大多数を占めるが、著者は年齢を超越した感性と見識を持つ。
若い世代にとっては珍しくもない世界で認知されている日本のコンテンツをこの年齢で認識し高く評価している人物も著者位であろう。
既存の経済学では意味を成さない文化・美意識を内包した「ものづくり」に理解が深い事も然り。

「今」を不動のものと捉え「消費」と「納税」に特化した意味での危機を唱える昨今の人口論は国家として本末転倒に陥っていないか、
発信元は何処かを考える提起の書として面白い。
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