あとがきで著者も述べているように、
内容としては前作『「読む」技術 速読・精読・味読の力をつける』と
重複する部分もあるが、
著者の専門の一つである”予測”を軸に内容が展開されている。
切り口が違えば見えなかったものが見えてくる。
もう一作前の『文章は接続詞で決まる』における接続詞の用法も、
予測に焦点を当てて語られると「なるほど」と思わされるものがある。
深める予測と進める予測を念頭において読み進めれば
伏線の張り方にも意識が向き、それがもたらす効果も
より大きく味わえるようになれるだろう。
名作(特に最終章の夏目漱石の文章など)のプロによる読み方を示されると、
なぜその文章が名作たりえているかが腑に落ちる。
読解の技術を伝授してもらった気分になれることは間違いない。