パリオペラ座がレパートリーとしているラコット版には、ブルノンヴィルのスタイルでお馴染みのジェームスのヴァリエーション等がなく、シュナイツホーファーの音楽もレーヴェンスヨルドの曲に比べるといまいち馴染みがないのですが…
マイムなどの振付けが非常に現代的で、理解しやすいです!!
しかも、伝統的なキルトの着こなしのセンスは抜群。
1幕は、ジェームスたちの暮らす農村が舞台。
皆スコットランド伝統の赤と青のキルトを纏っているので、シルフィードの真っ白な衣裳がいかにも非現実的な妖精といった感じがします。
ジェームスとエフィの結婚を祝う場面で披露される、足先を駆使した独特の振付けでの踊りはこの演目の醍醐味。
群舞も素晴らしい。
2幕では、シルフィードたちが戯れる森の奥が舞台です。
凝った舞台装置は見所のひとつで、妖精たちが宙を飛んだり滑るように移動したりして、まるで洋書の仕掛け絵本の世界。
コールドバレエも充実していて踊りも多彩です。
マチュー・ガニオは、若さ溢れる等身大の表現力が魅力的。ジェームスのヴァリエーションでは足先のビーツもダイナミックでキレがあります。
オーレリ・デュポンはひとつひとつの仕草がとても丁寧で気品があり、足首が非常に滑らかで全く重力を感じさせない軽やかな踊りです。
また、ジャン・マリー・ディディエール怪演の魔女マッジは、手先の使い方が非常に巧くて怪しさがよく表現されていました。
総合的には、オペラ座のクオリティの高さは感じますが、やはり好みが分かれるかもしれません…。