打楽器愛好協会があるとしたら、名誉会長に任じたい人、角松敏生。映画サントラとしては2枚目となる。1枚目のサントラは、日本人の琴線にいやでも触れざえるを得ない響きを持つ、和太鼓や、アイヌの弦楽器、沖縄の三線、沖縄音階コーラスなどが大々的にフューチャアされ、当人もいたくお気に入りのご様子かつ、映画音楽初体験という事で、力が入りすぎている事は否めなかった。また、自分の「インカナティオ」というアルバムで、様々な古来の楽器とのコラボレーションも果たし、その延長線上で、更に突き詰めたものをどこかで作りたかった筈である。そのタイミングが今回の映画音楽である事は明白であった。しかし今回の映画のメイン舞台は”ハイチ”である。主人公サチコは、”タヒチ”と間違えたようだが、今回は、角松が長年おハコにしてきたお得意の”打楽器系”である。角松はそれを早期に判断し、1枚目の修正点をキッチリ把握し、自分の中で完成しつつあった、古来の楽器とのコラボレーションを捨てた、と言う。映画は未見だが、この収録時間、曲名から判断するに、本当にスタッフの一人となりきって、映像、尺に併せて作曲、録音したようで、アーチストの作品というよりも、本気で”映画サントラ”を作ったようだ。昨今、サントラ、というと、何故か色々なアーティストの歌モノばっかりで、これ、本当にサントラ?というような商業主義丸出しのものばっかりだったが、そうゆう所には人一倍敏感かつアナクロな角松敏生の製作である。但し、自分でアコギを弾いたり、オハコの打楽器の”鳴り”を聴いていると、角松らしさ、が、随所に感じられる。前作は通して聴くのは、ちと辛かったが、今作は、映画のダイジェスト、といった趣で自然に聞ける所が、勉強家角松のスゴい所である。早く映画公開されないかな~。実を言うとこの手のストーリー大好きなんだな。年甲斐もなく泣いちゃうかもしれないす。