「ニート」とは、働かず、就学もせず、求職行動もとっていない若者を指す言葉で、日本では二〇〇四年頃より使われ始め、その急増が国を揺るがす危機のように叫ばれている。様々な機関が「ニート」の「人間性」を叩き直そうと「支援」の手を差し伸べており、多額の予算が動いている。
このような状況下において、本書では、まず、日本での「ニート問題」の論じられ方に疑問を覚える本田由紀氏が、「ニート」という言葉自体の不適切さを量と質の両面から明らかにする。
また、『いじめの社会理論』の著者である内藤朝雄氏は、「ニート」が大衆の憎悪と不安の標的とされていることを挙げ、憎悪のメカニズムと、「教育」的指導の持つ危険な欲望について解説する。
さらに、ブログ上で「俗流若者論批判」を精力的に展開し注目を浴びている後藤和智氏が、「ニート」を巡る言説を詳しく検証する。
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最も参考になったカスタマーレビュー
94 人中、84人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
旧世代に対する啓蒙の書,
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レビュー対象商品: 「ニート」って言うな! (光文社新書) (新書)
「ニート」なる言葉が言霊が幸わう国である日本で一人歩きをしていることに対する三者三様の批判となっています。マーケティング言説として徘徊したACやら負け犬やらパラサイトシングル、最近だと下流社会と同様に消費されているだけで、実態をなんら伴っていないということを鋭く批判しています。そのような空虚な言葉が独り歩きすることで逆に有益な対策がとれないということを対案とともに指摘しているのが本田氏の部、そのような空虚な言説が安直に受容されてしまう(ゲーム脳、虚構と現実の区別がつかないといったまさに俗流若者論そのもの)文脈の分析を施しているのが内藤氏の部、そしてマスコミ、言論人の間での「ニート」の消費のされ方を具体的に指摘しているのが後藤氏の部となっています。空気に流されてなんとなく受容することなく目をひらく書としてお勧めします。
104 人中、92人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
メディア・リテラシーの勉強にもなりますね,
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レビュー対象商品: 「ニート」って言うな! (光文社新書) (新書)
非常に理性的に現在のヒステリックな「ニート」批判を読み解いており、感心します。同時に、生半可な知識で「ニート」について仲間内で論評していた自分が恥ずかしくなりました。これは、たまたまニートに関してですが、人間は物事を気分や思い込みで捕らえがちであり、マスコミがそれを煽り、亡霊のような言説が真実と異なる原因をバッシングするという構図は中世の魔女狩りの例を出すまでもなく、行われてきたのでしょう。 ホロコーストとまでは行かないまでも、「ニート」「ひきこもり」批判の風潮を上手に利用され、全体主義的な「徴兵制」「強制的集団活動(強制収容所的)」などの基本的人権をないがしろにした政策が実行されないよう、国民一人一人が気をつけるべきでしょう。 「若年層のことだから」「自分はサラリーマンでニートとは関係ないから」と思わないで下さい。個人の自由を許さない不寛容な思想は、一度力を持つと歯止めがかからなくなることは、歴史が証明していることです。
79 人中、70人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
世間への反逆,
By 電気鰻の蒲焼 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 「ニート」って言うな! (光文社新書) (新書)
なかなか刺激的なタイトルだ。しかし、物の本質はしっかりと捉えている内容になっている。本の内容としては、まず、「ニート」という言葉の定義づけから意味内容を詳細に分析しているところにポイントがある。それが立脚点となり3人の著者による論考が展開してゆく流れとなっている。 とりわけ慧眼なのは本田氏の論だろう。イギリス由来の"NEET"という単語と日本における「ニート」という単語の意味内容のズレを的確にしてゆき、そして若年失業者の増加を「雇用システム」の問題であるとして指摘している。 また、内藤氏の論は「ニート」という言葉のマスコミに置ける取り扱われ方に言及しているところが鋭い。むしろ、「ニート」について語ることを超越しており、メディア・リテラシーを取り扱ったものと行ったほうが正しい。あとがきにおいて内藤氏が「ニート」という単語を流行性の商品として斬って捨てていることからも明らかだろう。 ただし、教育や政治についてまで言及するのは飛躍しすぎてる感が否めない。そこの部分については残念であるが、その点を割り引いたとしても充分過ぎるほどの内容である。 最後に後藤氏はメディアにおける「ニート」の取り扱いを論じているが、分量的には舌足らずなところがある。まあ、共著ということなので仕方がないのだろうが、どのように扱われているかを見るうえでは充分に価値がある。 私は「ニート」という言葉に違和感があったので、この本によって蒙を啓かれた感がある。
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最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 4.0
この本を読むと軽々にはニートって言えない
本書については、非常に主張は明晰で、内容に富んだ本であった。... 続きを読む
投稿日: 2010/1/17 投稿者: ねぼすけ2004
5つ星のうち 5.0
空を駆ける
NEETについて、データ的にさらにいろいろと説明してくれている著者はいい仕事をしていますね。... 続きを読む
投稿日: 2009/9/11 投稿者: 紅のヤンデレ姫
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