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最も参考になったカスタマーレビュー
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
"God"は「神」でも「上帝」でもなかった,
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レビュー対象商品: 「ゴッド」は神か上帝か (岩波現代文庫―学術) (文庫)
本書は主として19世紀中国の外国人宣教師と翻訳思想について述べている。筆者は英語の"God"が中国でいう「上帝」に相応するのか問題提起しており、西欧と中国の文明の間には"eqyality"が存在するのか、という問題を論じている。そして中国に輸入された"God"という観念が宣教師たちが意図するのに反して独り歩きしてしまったと主張している。すなわち、太平天国の乱である。 個人的のお勧めなのは本書のI部である。というのも、アヘン戦争の舞台裏で宣教師達がどのように英国政府と関わっていったかが、ロバート・モリソンを中心に描かれており、学校の授業で習ったアヘン戦争を別の角度から見られるからだ。国際政治問題として捉えられやすいアヘン戦争だけに、宣教師を主人公している点に新鮮味を感じた。 本書に敢えて苦言を呈すなら、中国語訳の聖書でどうしてアメリカ人とイギリス人の宣教師の間で"God"の訳語が分かれてしまったかだ。もう少し紙幅を裂いてほしかった。 主に歴史を勉強している方、もしくは翻訳に興味のある方にお勧め。また、この分野(アヘン戦争と宣教師)に関しては筆者が文中に挙げているように田中正美氏の論文を読むとより理解が深まるだろう。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
翻訳の困難さ,
By クリスチャンのトニー (東京都羽村市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 「ゴッド」は神か上帝か (岩波現代文庫―学術) (文庫)
著者は、聖書の神、エロヒーム(ヘブル語)、セオス(ギリシャ語)の英語訳のゴッドを原語として、それを、清に伝道した伝道師たちが訳した神、あるいは上帝についての問題点を指摘し、ひとつの言語から他の言語に翻訳する場合の困難さを著者の論説「カセット効果」を用いて説明をする。問題は、聖書のゴッドが清のことばには存在しないので、それに近いと思われた神と上帝と訳されたが、どちらも聖書のいうゴッドとは違う意味を持ち、キリスト教の伝道が上手く出来なかったのではないだろうか。このところを詳しく説明されている。日本語の神は中国の聖書を参考にして神とされているが、このことを知るにも参考になると考える。
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