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43 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
よくある差別論のいかがわしさに気づくきっかけになる一冊,
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レビュー対象商品: 「オカマ」は差別か 『週刊金曜日』の「差別表現」事件―反差別論の再構築へ〈VOL.1〉 (反差別論の再構築へ (Vol.1)) (単行本)
あの『週刊金曜日』で差別事件? という野次馬根性だけで手に取っただけでも、大いに知的好奇心が満足する一冊。この本で言われている「差別事件」とは、同性愛者の権利団体「すこたん企画」が、『週刊金曜日』に対して行った抗議のこと。「私たちは週刊金曜日の記事によって傷ついた」というのが、その大まかな内容だ。 しかし、他の同性愛者たち、性的少数者たちからは、すこたん企画の言い分に疑問が続出。 本書の平野広朗氏の分析は鮮やかだ。平野氏のこの原稿を読めただけでも、充分に元が取れるほどの良質の評論集(を別にめざした訳じゃなかろうが、結果的に)として仕上がった。他の論者、伏見憲明氏や野口勝三氏などの論評、再録されたシンポジウムの内容も、読み応え充分。 なぜか(本当に何故なんだろう?)加害者であるはずの『週刊金曜日』では発言を行い、それ以外の場ではほとんど発言を拒否するすこたん企画。彼らへ何度もアプローチをし、さらにできるだけ多くの人が議論に参加しやすいよう議論のテーブルを整え続けたポット出版の姿勢には、言論人としてのあるべき姿勢をみた。 一方の『金曜日』は、ゲイ・アクティビストとしてはすこたん企画の先輩にあたる伏見氏の原稿を、没にしたという。本書に収録されているその原稿を読む限り、『金曜日』編集部のその見識のなさには、あきれるしかない。
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