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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
津波に襲われたかの地で、逞しく育っていく子ども達と家族の物語,
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レビュー対象商品: 「つなみ」の子どもたち (単行本)
多くの人々を感動させた『つなみ』の続編というべき「作文に書かれなかった」10家族のその後のルポ。冒頭に作文が再録され、それを書いた子どもの家族の物語が続く。マイホーム建設の夢を取り戻した家族、甥っこを里親として引き取る女性、「ほんとに独りぼっちの児になった」と作文に書き(吉村昭氏『三陸海岸大津波』に収録)、今回の大津波も生き抜いた田老の「津波残り」の90歳女性など、希望ある展開もある。 一方で、父親の悲嘆ぶりにはとりわけ胸をえぐられた。多くの親族を失い「うちだけバチがあたったのかな」と落胆する男性、食事を「一口食べると……悪いことをしたように」感じるという妻を失った男性……。しばしば涙でページはかすみ、進まない「復興」に腹を立てている自分に気づかされる。 大人達の直面している現実は過酷だ。家族のため、将来のため、故郷のため、今何をすべきか、何ができるかという個人の力を超えた難題にがんじがらめにされている。そこに「あまりに強い喪失感を味わってしまうと…… (もう一回やろうとしても) 前ほどはできない」という本音も吐露され、はっとさせられる。 けれど、子どもの作文には、ここから逃げたいとは書かれていない。けた外れに強い郷土への思いは子ども達に受け継がれ、何度津波に襲われようと東北は蘇ってきた――ライターの森氏の、この指摘は心強い。「子どもという希望」があるから、大人達は立ちあがろうとしている。 ただ、森氏も言うように本書は「震災から七カ月あまりの一里塚に過ぎない」。苦悩を口にすることもできない、或いは絆の断ち切れた家族も多いに違いない。かの地にいない自分達に何ができるのか、復興とはなんなのか? 多くのことを考えさせられるルポルタージュだった。
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