ホントに真似して大丈夫? 現地からのリアル・レポート
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ウソとまでは言えないが・・・・・・,
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レビュー対象商品: 「お手本の国」のウソ (新潮新書) (新書)
日本が「手本とすべき」と言われてきた6か国の制度のマイナス点を本書で指摘する。表題のように「ウソ」とまでは言えないが(ドイツの戦争責任で道義的に「カタがついた」と言い切るのは難しいだろう)、フィンランドメソッドも私は余り聞いたことはなかった。でも、各国の制度に精通したライターが書いている。面白く読んだのはフィンランドの教育制度とアメリカ陪審制、NZの自然保護。特にフィンランドの教育は「競争がない」と言われているが、高校段階では学力のランキングがあって、生徒は自分のレベルに応じた学校を選ぶ。また、義務教育でも学力別にクラス分けがされる。フィンランドの子もクラス分けは、嫌なものらしい。ただ、意味合いが日本と違う。日本は生徒の選抜という競争的な側面が強いが、フィンランドは競争的側面を徹底して排除する。フィンランドは日本と同じ面積の国に、北海道程度の人口しかいない。学力でふるい分けず、貴重な人的資源を余すことなく活用する。そのためにむしろ、低学力の子どもを個別指導して底上げし、落ちこぼれることを防ぐ。という国としての確固たる意志に基づく。古臭いようだが、国も個人にも幸せになる考え方だ。これはむしろ少子化が進む日本も学ぶべき考え方だと思う。 アメリカの陪審制も難しいものだ。市民の権利は、役人ではなく市民が判断すべきだという独立時の自由の気風は、問題が高度化し、雇われ人が多い現代社会では理解され難い。裁く権利より「裁く義務」と感じてしまう。そして、法解釈や事実認定より、弁護士や訴訟当事者の見た目や演技で裁判の趨勢が決まってしまう。さながらドラマだ。しかも、12人の陪審員の意見が一致するまで陪審会議は終われない。著者を含め、多くのアメリカ裁判所員は「こんな不機嫌な人たちに自分の人生を委ねたくない」という。ところで、刑事・民事陪審の権利は、在日米大使館の仮和訳によると、3章1、2条や修正1、5、6、7条に依拠しているようだが、本書は3条12章、修正15、67条となっていた。本来は縦に並べるべき数字を連字にしてしまったのだろう。横書きだと目立たないが、つまらない残念なミスだ。
22 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
結局、元々のイメージとはそんなに違っていないかも,
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レビュー対象商品: 「お手本の国」のウソ (新潮新書) (新書)
著者は7人。7つの国に長年住んでいる人達にレポートを書いてもらって一冊にまとめている。日本で引き合いに出されることもある特徴を持っている国の、その実態が本当はどうなのか、というのがこの本の趣旨だ。中には、アメリカの裁判所で書記官をやっている日本人もいて、生々しい陪審員制度の内幕が紹介されているところもある。・フランス:少子化対策がうまくいっている先進国 →長年対策に力を入れてきた。家族を大切にする伝統がある。婚外子が多いのは、離婚のとき以外は制度的なメリットが無くなっているので結婚という形をとらないカップルが増えたから。若年失業率25%でも出生率は2%前後。 ・フィンランド:教育がうまくいっている国 →「フィンランド・メソッド」は日本人が作った言葉。ただし、確かに義務教育は時間数が少ないのに充実しているようだ。国の予算の掛け方も違う。 ・イギリス:2大政党制のお手本 →ニュースになったので知っている人も多い筈だが、既に崩れている。しかし、一方で混迷も。 ・アメリカ:裁判員制度のお手本 →これも知っている人は多いと思うが、日本の制度とはかなり違う。日当が日本の栽培員に比べて格段に安いのは驚いた。非白人の陪臣員が増えている。 ・ニュージーランド:自然保護大国 →固有種を絶滅から救うため、断固たる姿勢で保護地域の哺乳類を駆除。約8500万年前に大陸から分離したので、元々哺乳類はいなかった。 ・ドイツ:戦争責任と向かい合う国 →おおむねイメージ通りではないか。内心ではうんざりしている人もいるようだが、今でもナチスはタブー。 ・ギリシャ:観光大国 →経済破綻で多少影響はあっても、リピータが多い観光大国。 印象的だったのは、いくつかの国の政策からはその国の哲学のようなものが感じられた点。例えば、フランスの少子化対策の背景にあるのは、人口増=国力増という国策。フィンランドの教育についても、人口わずか540万人の小国では、競争で早期に振り落とすより一人ひとり大切に育てる方が国力維持には効果的という考えがあるようだ。
15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
経済大国でなくてもよい。日本がお手本の国になるべきだ。,
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レビュー対象商品: 「お手本の国」のウソ (新潮新書) (新書)
各国在住の日本人が、現在の日本から見てお手本にしたいと思っている国の「良いところ」の虚実を検討する。 「フランスは少子化対策に成功している」 出生率は2.1。 その理由は「女性が働きながら子供を持つのが可能になっていること」 全体的な評価はホントということのようだ。 「フィンランドは学力世界一のための努力をしている教育大国」 教育に税金から投入される額は日本の5倍。 教科書は現場の教師との共同執筆。このあたりはすばらしい。 だが落ちこぼれもあれば、飛び級もある。 細かい誤解はあるものの、これもホントだろう。 「イギリスでは二大政党制がうまく機能している」 第三極が台頭している。これは疑ってかかったほうがよいようだ。 日本は小選挙区制でほんとによいのか。 「アメリカの陪審員制は正しい判決をもたらす」 これはもともと、僕自身疑っているが、どうやら弁護士費用など、 カネがものをいう裁判制度になってしまっているようだ。 ほかに 「ニュージーランドは本当に自然保護大国か」 「ヒトラー展に27万人、ドイツ人と戦争責任」 「財政破綻でも食べていける観光立国ギリシア」 を収録。 経済大国でなくてもよい。日本がお手本の国になるべきだ。
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