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「いい会社」とは何か (講談社現代新書)
 
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「いい会社」とは何か (講談社現代新書) [新書]

古野 庸一 , 小野 泉
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

業績のいい会社がやってきたこと。それは働く個人一人ひとり向き合ってきたことだった。
そしてそれは日本の多くの会社が近年失ってきたことでもある。業績と「信頼感」の深い関係を長寿企業の研究、社員の働きがいなどさまざまな視点で解明しながら、2010年以降の新しい会社像を示す。


序 章 個と組織の関係がおかしい
信頼感の低下/長期低落傾向にある「仕事のやりがい」/「エコノミック・カンパニー」と「リバー・カンパニー」

第一章 個と組織の関係の変遷
五%成長だと課長になるのは三〇年後/バブル経済下で進んだ問題/人的資源の「歪み」の顕在化/不確実性が高くなっていくキャリア/会社と一定の距離は置きたいけどつながっていたい/非金銭的なインセンティブが重要

第二章 働きがいを求めて
     知識労働者のマネジメント/X理論とY理論/マズローのZ理論/意味のある仕事、意味のある存在/働きがいのある会社

第三章 「いい会社」が行っていること
   「財務的業績がいい企業」と「長寿企業」に共通する四条件/「財務的業績がいい企業」の特徴/時代の変化に適応するために自らを変革/人を尊重し、人の能力を十分に生かす経営/長期的な視点での経営/社会の中での存在意義/過疎の町にある世界企業/世界最古の企業と世界最古のホテル/

第四章 あらためて問われる社会の中での存在意義
     社会の問題は米国型資本主義では解決できない/社会起業家と社会貢献型企業/社会に役立つことが働く動機になる

第五章 一人ひとりと向き合う
    企業における三つの公正/「年功序列」では一人ひとりと向き合えない/    「アップ・オア・アウト」も悪い制度ではない/好まれるのは長期雇用で成果主義/ダイバシティ・アンド・インクルージョン/

第六章 二つの重い問題
    高齢化という問題/一〇年で一人前/管理職は努力に値する職種/雇用形態の多様化という問題/中高年余剰人材問題/キャリア・リトリート休暇/「個と組織の関係」を進化させる

内容(「BOOK」データベースより)

一人ひとりと向き合う会社が業績を伸ばす。いい会社とダメな会社、その両者を分けるキーワードは「信頼関係」と「働きがい」。データを駆使し、新しい会社と個人の関係を探る。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/7/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 406288061X
  • ISBN-13: 978-4062880619
  • 発売日: 2010/7/16
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 企業も、個人も、そして国も破綻しないために, 2010/7/25
By 
唐井庵 (東京都) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 「いい会社」とは何か (講談社現代新書) (新書)
この本には、一冊の新書としては贅沢なくらい多くの情報が盛り込まれている。
「いい会社」とは何か? この問いかけは、本書を読み進めていくうちに、頭の中で、幸福な仕事とは?生き甲斐をもって働くとは?という問いかけにも変換されていく。

「第一章 個と組織の関係の変遷」では、5%成長を前提に簡単な会社モデルで課長到達年齢をシミュレーションする。これによると「課長になるのは三〇年後」、つまり22歳で入社すると課長になるのは55歳ということだ。シミュレーションとはいえ、これが現実だ。だからこそ、直視すべきだ。そもそも、若くして課長になることだけが幸せなのだろうか?ミドルたちの苦労を見ていると、どうもそうではなさそうだ。

本書は、マグレガーの「X理論、Y理論」等、有名な理論も網羅的に紹介している。通常の読者にとっての新しい発見もある。マズローの「Z理論」だ。これはあまり知られていないだろう。至高体験をしている人たちの人間観だ。高次の欲求で動機づけられ、たとえば、完全性、真、善、美等が主要な動機であり、謙虚さ、無知の意識、ちっぽけな自己、宇宙の巨大さを前にした畏怖の念を持っている(P.88)
こういった「心の豊かさ」を大切にする会社こそが、今後は発展していくのかもしれない。
「人の創意工夫」「心のこもったサービス」「おもてなしの心に火をつける」、言い方はいろいろある。

著者は、豊富な事例と知的な検証プロセスをさりげなく組み込みながら、「個と組織」の相互信頼の重要性と関係の再構築の必要性に気づかせてくれる。

日本でも米国でも「公正さ」は信頼のベースとなる。しかし、調査してみたところ、日本では「対人的公正さ」からは大きな影響を受けたが、「手続き的公正さ」はそれほど影響を受けなかったという。大切なのは、企業が「一人ひとりに向き合う」ことだ。
そして、「いい会社」は、自らの存在意義を自覚し、その意義に沿って経営を行い信頼のベースを形成している。
そういう会社が増えれば、個と組織の関係性は改善され、日本の明るい未来が期待できる。

最後の「第六章 二つの重い問題」では、「高齢化」と「雇用形態の多様化」について扱っている。
「社会全体の中で中高年層が増える中、働く場そのものが創出されない限り、退職を促しても働く場所がないとういう状況」(P.236)は今後も続くだろう。「人から大切にされたい」という根源的欲求を企業だけで満たすのは難しい。個人の意識の切り替えこそ大切なのではないか。

多様なキャリアがあってよい。高い給料をもらって何かに怯え不幸なままでいるには人生は短すぎる。給料は多少減っても、「内発的動機」と「人としての尊厳」をもって働きたいというという人たちも少なくないだろう。例えばシニア。自らの価値観にフィットした生き方を多様な選択肢の中から選択し、元気な姿を若い人たちに見せてはどうだろう。

そういえば、徒然草の第155段の中にこんなくだりがあったことを思い出す。「古い葉が落ちた後に新しい芽がでるのではない。新しい芽が出てくるので、その勢いにこらえきれずに古い葉が落ちるのだ」

シニアは、新しい芽の勢いの手助けをし、経験知はギフトとして次代につなげばよい。しかし、古い葉として散ることがフィナーレではない。落ちた地面に再び根をはやそう。企業はそのために多様なコースを準備できないだろうか。ギフトの循環が企業や国を支え進化させていく様子を想像してみるのも悪くない。歴史の担い手として、まだまだやるべき仕事がある。それは、自分の人生を豊かにする生き方にもつながるだろう。

この本を読んで、そんな思いに駆られた。
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5つ星のうち 3.0 いい会社になるのは難しいということは分かる, 2011/12/11
By 
香港 (東京都三鷹市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 「いい会社」とは何か (講談社現代新書) (新書)
「いい会社」についていろいろ調べ、論じている。いろいろな要素や仮説を挙げて、それぞれについて言及しているのだが、読んでいてどうも収束しない。

「長寿企業」という観点を挙げたかと思うと、「財務的業績がよい企業」と別の切り口を示す。「働きがい」や「信頼関係」という組織論的な視点も挙げるし、「企業理念」という企業文化的な要素についての重要性も指摘しているかと思えば、「社会貢献」も重要だというわけだ。途中に「長寿企業の4条件」が入ってきて、その4条件が「長寿企業」以外の視点ととしてあげられている諸点と重なったりしている。

取り上げている諸ポイントの連関性や優先順位がよく理解できない。つまり「モデル化」が成されていない。どこのポイントを開いてもその場その場では「お説ごもっとも」ということになるが、それでは何をどう企めば「いい会社」が現出されるのか、すっきりとした理解あるいは解に到達できない。どれをどうすれば「いい会社になれるのか」判然と見えてこない。
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5 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 経営側立場での分析と考察かも, 2010/7/23
レビュー対象商品: 「いい会社」とは何か (講談社現代新書) (新書)
この本の著者が発するメッセージは経営者、もしくは経営側に近い方々へ向けての内容が多いようでした。

確かに「組織と個の信頼関係」がテーマではありますが、第2章以降、雇われる側から見た問題点や改善方法についてはほとんど触れられていません。それをテーマにしてしまうと、別の本になってしまうからでしょうが、どうも距離感を感じずにはいられませんでした。
そのあたりは太田肇さんの『「見せかけの勤勉」の正体』などがよい分析をされています。

そうは言っても「いい組織」、長寿企業」は他の組織とどう違うのかみたいなことが詳しく解説されていますので、その面では非常に参考になります。

おそらく、他書で扱われることの多いテーマ(組織や個がどう病んでいるか)には掘り下げて言及しないことを意図的に編集されたと思うので、その点、読んでいて暗い気分になることはありませんでした。
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