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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
国民国家論@日本美術,
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レビュー対象商品: 〈日本美術〉誕生 (講談社選書メチエ) (単行本(ソフトカバー))
美術に関する用語の成立を追いながら、「日本美術」「日本美術史」という概念が近代の産物であることを明らかにする本。言ってみれば国民国家論の一バリエーションで、それゆえ多少なりと国民国家論をかじった人なら、本全体の結論が見えてしまうという限界はあるのだろう。しかし、美術に疎い私には、なかなか面白い話題もちらほらあった。 たとえば「美術」という用語が明治初期にハイカラ語として定着していったこと、また、西洋の日本美術観の成立を農商務省の経済政策が助長する一方で日本の日本美術史は宮内省の古美術保護によって形成されたことなどは、ちょっとした歴史知識としても面白い。 美術に関心がある方、近代史好きの方、どちらの方でも読んで得るものがある一冊だと思う。
10 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
重要な本だけれど,
By 甘口 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 〈日本美術〉誕生 (講談社選書メチエ) (単行本(ソフトカバー))
日本近代美術史研究で重要な位置を占める著者が一般向けに書いた書物。見た目の軽さと違って重たい内容のだいじな本だが、若干話題を広げ過ぎたかもしれない。いくつか疑問点もあり。たとえば、作家の「独創性」や「独自性」が初めて評価の基準として成立したのが近代だというが(p.25)、実際には古代中国から近世の日本に至るまで、画家についてその独創性が云々されるのはごく普通のことだった。絵画の題名を「○○図」と呼ぶいい方が古い時代にはなかったように記すのは(p.49)、明らかな誤り。無数の実例を挙げることができる。美術に関わる何もかもが近代に新しく誕生した、という思いこみが強過ぎるのではなかろうか。
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