あの「苺ましまろ」よりも絵柄が可愛くて、「あずまんが大王」よりもギャグが面白い。そんな夢のような4コマ漫画があるとは‥‥。長生きはしてみるものです。(いや、まだ気持ちは10代ですが)
作者のkashmirさんは本作が初の単行本。「ネコにテルミン」というサイトで、ネットでは有名な方。以前は同人やWeb漫画での活動が多かったように思います。
「キュートな絵柄にシュールネタorオタクネタ」という芸風が特徴で、特にWebでやっていたイラスト風1コマ漫画のネームの切り方が最高。商業誌のギャグ作家よりもはるかに言語センスがあるな〜、と注目していました。
本作もそんな彼のセンスが隅々まで横溢しており、特にツインテールの悪魔、霧島・T・さくらの言動は、「苺」の美羽を更にハイテンションにしたようなパワフルさ。その余りに常人ばなれした発想に、目眩すら覚えます。(それにしても、1冊の本にこんな惜しみなくネタを投入してくれて、有り難いのですが今後の作者のアイデア枯渇が心配になってしまったり)
基本は日常生活の中から笑いを創出しているので、多くの人が楽しめると思います。しかし、そこかしこにマニアックなオタクネタがコッソリ仕込まれているため、オタク度の高い人なら、より笑えるでしょう。
奇しくも、前出の「あずまんが」のあずま氏の盟友、里見氏がデザイン・装丁を手がけており、カバー下は勿論、オビの裏にまでネタがありますので、買った方は要チェックです。
残念なのは、初版部数が少ないのか各所で売り切れとなり、中小の書店ではほとんど見かけない事。近年増えてきた「萌え系4コマ」の中では頭一つ抜けたギャグセンスがあり、ギャグ漫画全体の中でもここ数年で五指に入るほどの傑作なのに、実に勿体ない限りです。
芳文社さん、頑張ってください!