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“法”から解放される権力―犯罪、狂気、貧困、そして大正デモクラシー
 
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“法”から解放される権力―犯罪、狂気、貧困、そして大正デモクラシー [単行本]

芹沢 一也
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

◆いま大正が、〈法〉がおもしろい!◆いま大正時代が脚光を浴びています。従来、大正デモクラシーなどによって、つかの間の自由を謳歌したはかない時代としてしか意識されませんでしたが、犯罪を裁く法の分野に起こった言説の変化――法に則って裁くのではなく、法から解放されて犯罪者の人間に即して裁く<法から解放された権力>の登場 ――をもとに、その変化が狂気、貧困、政治の分野でも起きていることを詳細に明らかにして、〈大正的なもの〉の特質を浮き彫りにします。ここに大正デモクラシーも昭和前期のファシズムを用意したものとして新たな姿を現わします。フーコーのいう言説分析を日本近代に応用した、真に領域横断的な、気鋭の力作です。

内容(「BOOK」データベースより)

大正デモクラシーとは何だったのか?法から人間へ!犯罪、狂気、貧困、政治の分野で共通して起きていた一見進歩的な言説の転換。「大正的な権力」はいかにして昭和のファシズム体制へと結びついていったか。

登録情報

  • 単行本: 284ページ
  • 出版社: 新曜社 (2001/10)
  • ISBN-10: 4788507757
  • ISBN-13: 978-4788507753
  • 発売日: 2001/10
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (1 カスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 大正的権力と現代的権力の相似性を解く良書, 2006/1/30
レビュー対象商品: “法”から解放される権力―犯罪、狂気、貧困、そして大正デモクラシー (単行本)
 敵艦隊に横腹を見せ、のちに「東郷ターン」と呼ばれる

奇跡(というか自殺行為?)で勝利したバルチック艦隊殲滅は

日本が国家の存亡をかけた大決戦であった。

 明治維新から、日露戦争大勝利にいたるまで、日本は列強

各国の期待を裏切り、大国相手に植民地化を防いできた。

 「明らか」な敵に国民はこのときまでは一致団結していたの

である。日本は日露戦争に勝ったことで、アメリカから「黄禍」

とまでいわれ「脅威」とみなされることになる。日本はさらなる

「防アカ」政策を推し進め、帝国としての自我なるものを補強

せなばならない。

 しかし、日露戦争が終結し、より国家への求心力が強まるかと

思いきや、民は反対の方向に歩き出す。人間、平和が訪れると

本も読めば、欲しいものも出てくれば、新しい思想に感化される。

それは権力にとっては一番厄介なこと「国家の価値が下がること」

であった。

 もはや、暴力的で圧政的な統治方法では、賢く、欲張りになった

民達は統制できない。そこで、「民衆」のすぐ近くに差異を作り、

民側の「自主性」をも尊重した現代に通じる統治テクノロジーが

発明される。この「自主性」というのがクセものだ。

 このテクノロジーの共通点を「狂気」「貧困」「犯罪」という

広範囲な領域から分析しているのが本書である。

 著書が描く、大正的な権力は、今の権力のスタイルと相通じる。

上から一方的に押し付けられるものではなく、多元的に散乱し、

民衆が望み、あるパワーバランスが均衡した瞬間に生み出される

のだ。

 最後に、権力に思い切り抵抗すると100倍になって必ず返り

射ちにあう。たったひとつの利害関係だけを根拠に反抗すると

必ず別の弊害がでる。

 相手を利用するのだ。

 権力に反抗したい人は必ず読んでおいた方がよい。
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