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53 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ドイツのように・・・という決まり文句は、もう使えない,
By fugu (首都圏) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: “戦争責任”とは何か―清算されなかったドイツの過去 (中公新書) (新書)
「日本はドイツのように戦後補償をきちんとしてこなかった」などという決まり文句を、この本を読んだあとに使うことは難しい。ドイツの戦争責任がいかに巧妙に隠されてきたかが、多くの証言と資料で浮き彫りになる。論旨は明快である。まず、多くのドイツ人はナチではなかった、といううそが戦後広められた。冷戦体制にドイツ軍を組み込む必要があったため、米国政府もそれに加担した。次に、ドイツはユダヤ人虐殺の問題には取り組んだが、侵略戦争の開始と通常の戦争犯罪(民間人虐待)についての責任にはほとんど触れなかった。つまり、ナチによるホロコーストの責任をドイツ国防軍の戦争責任とすりかえた。仕上げの「トリック」が「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目になる」という有名なヴァイツゼッカー大統領の演説だ。この演説は実は戦争責任に触れず被害者に謝罪もしていないにもかかわらず、ドイツの誠実さを示すものとして高く評価されるようになった。 筆者は元読売新聞記者。感情を抑えた文章が説得力を高めている。「新しい教科書をつくる会」の人が喜びそうな内容だが、筆者はドイツに問題があるからといって日本の問題が免責されるわけではない、とくぎを刺す。ただ、ドイツと日本を比べることの不当さは、イデオロギーを超えて知るべきだろう。同書はドイツでも出版した方がいい。
47 人中、40人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
戦争の責任論をドイツと比較することの無意味さ,
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レビュー対象商品: “戦争責任”とは何か―清算されなかったドイツの過去 (中公新書) (新書)
ドイツとの比較を持ち出し、日本政府や国民が戦争責任や反省を行っていないという批判を今日まで多々きいてきた。では現実にドイツ政府はどの様に戦争と向き合い、それを反省してきたのか。具体的に知る人は少ないのではないだろうか。 そういった意味で、今まで向けられることのなかった部分に光をあてた、貴重な本であろう。 伍長上がりの、狂信的な人種差別の価値観を持った独裁者がおこした犯罪。そうやってドイツ政府や国民は自らの過去と一線を引こうとしている。 ヴァイツゼッカー大統領が第二次世界大戦終結40周年の演説で、敗戦を解放と表現した部分がまさに象徴的だと著者は指摘している。その他、いかに今日までナチやヒットラー個人に、その戦争の責任を押し付けてきたドイツの現状を語っている。 しかしながら戦争責任を論じるにあたり日本の読者としては、具体的に周辺各国や被害者個人にどのような物質的補償を行ってきたかにはあまりページをさいていないし、教科書問題等には一切ふれていない。 その部分はいささか残念でした。 被害者や加害者、ケースケースによって比較するのは無意味であろう。真摯に過去を反省するとつもりなら、他者の例を持ち出す必要はない。 しかしながら、日本の戦後に対する戦争責任論に対する論議の姿勢を、ドイツを見習ってと主張する方がいるなら、ぜひ本書はそういった人に目を通してもらいたい一冊である。
32 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
もう少し調べてもらいたかったものがあります。,
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レビュー対象商品: “戦争責任”とは何か―清算されなかったドイツの過去 (中公新書) (新書)
ドイツの戦後処理の実態について大変参考になりましたが、出来ればドイツ軍でナチス時代の軍人が英雄視されている実態や(たとえば現ドイツ軍にはナチス時代の著名な軍人〔リュッチェンス、メルダース、ロンメル〕の名を冠した軍艦があります)、戦後東欧圏を追われたドイツ人が個人補償をポーランドやロシアに求めている(被追放者同盟)と言った点についても詳しく取り上げればなおのこと「ドイツの戦後処理の実態」がつかめたのではないかと思います。
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