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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ミス・ポターを知る最高の入門書,
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レビュー対象商品: “ピーターラビット”の生みの親ミス・ポターの夢をあきらめない人生 (単行本)
ピーターラビットの産みの親、ヘレン・ビアトリクス・ポターについては、余り書かれているものが無く、この本が初めてのものでした。この本自身は、コンパクトに纏められており非常に読みやすく出来ています。更に、ミス・ポターを中心とした関連図や、写真の数々、彼女が愛した湖水地方の地図、年表、出版物等々、付録の資料が豊富なのも楽しみです。 映画でもあったように、非常に厳しい家系で育てられ外で遊ぶこともままならず、四階の子ども部屋に小動物を持ち込んで楽しみ、その姿を絵に書いていたのが、ピーターラビットを生むことになったは、何が幸いするか解りません。更には、夏季の避暑に行く湖水地方の自然が、それに輪をかけたのでしょう。 それにしても、当時の女性の自由の無さは大変なものです。 そんな中で、自ら積極的に「本」にするための努力をし、それで自活できるようになったのは、たいしたものというか、その「夢」に対する執着力は脱帽します。そんな性格は、二度の恋愛での母親との確執を乗り越えてゆく我慢強さにも表れていると思います。と同時に、そうした性格だからこそ、あの“ピーターラビット”のあの絵が可能だったのでしょう。 それにしても、晩年の自然保護活動への貢献は素晴らしいと思います。が、同時に、それがなければ、このシリーズがもっと沢山読めたろうと思うと複雑な気持ちになります。 ミス・ポターを知る入門書として、素晴らしい本でした。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ポターの生き方に勇気をもらえる本,
By ミネストローネ (神奈川県横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: “ピーターラビット”の生みの親ミス・ポターの夢をあきらめない人生 (単行本)
誰でも知っているピーターラビットに比べ、その著者、ビアトリクス・ポターについては、これまでほとんど知られていなかったのではないだろうか。映画の評判がいいようなので、観に行く前にと手に取ったのが、この『ミス・ポターの夢をあきらめない人生』だった。ポターの生涯を丹念に調べ上げ、淡々と綴ったこの本から、実にドラマティックで波乱に満ちた一人の女性の全貌が浮かび上がってくる。それは、単なるロマンティックな絵本作家のイメージをはるかに超え、一言で表すなら、実業家の生涯だったと言えるだろう。しかも、どんなにうまくいかなくても決して“夢をあきらめない”、不屈の精神につらぬかれた強靱な生涯だ。ポターは誰に教えられることもなく、女性でも自立した人生を目指していたようだ。きのこ等の細密画を描くうちに菌類の研究に没頭し、前人未到の成果を挙げるものの、おそらく女性だというやっかみのもとに退けられてしまう。「人に成果を盗まれてしまう前に、なんとか論文を」と頑張る、そんな興味深いエピソードが、この本には多数掲載されている。 ピーターラビット出版への道のりも容易ではなかった。こぎつけるまでに10年もの歳月を費やしている。様々な出版社に送っては断られ、それでもあきらめない。ポターには、これは受けるはず、ということが見えていたのかもしれない。やがて本が出版されて大評判を呼ぶと、いち早くキャラクターグッズの製造を始めるなど、実業家ポターの先見の明を様々な場面でかいま見せられる。 映画に描かれているという情熱的な悲恋物語についても詳しく書かれているが、実は、それは一つのエピソードに過ぎず、その前後にも驚くほど波乱に満ちた生涯がある。140年の時を経て、現代のすべての女性に勇気を与えてくれるビアトリクス・ポターという生き方に、この本を通して出会うことができた。 なお、ポターの書く物語の世界が好きな人には、同じ著者の本で、ポターの各作品を現地に残る家屋やイギリス湖水地方の豊かな自然と重ね合わせながら紹介した『ピーターラビットと歩くイギリス湖水地方〜ワーズワース&ラスキンを訪ねて』(JTBパブリッシング)を勧めたい。観光ガイドブックとしても使え、コアな世界を訪ねることができる。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ミス・ポターの素顔が分かる本,
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レビュー対象商品: “ピーターラビット”の生みの親ミス・ポターの夢をあきらめない人生 (単行本)
この本からは、作品についてのささやかだけれど興味深い事実を、沢山知ることが出来る。例えば…1901年に発売された私家版を買ってくれた人にコナン・ドイルがいたこと、ビアトリクスが描いた場所や家や動物にモデルがあること、ピーター・ラビットやベンジャミンのモデルはビアトリクスがロンドンの自宅で飼っていたうさぎだったこと、あひるの卵をメンドリに孵させる(『あひるのジマイマのおはなし』)のは湖水地方の農家でよく行われているらしいこと、などなど…。もっとも、本書は作品そのものではなく、作者ヘレン・ビアトリクス・ポターの生き方をたどった内容である。ピーター・ラビットは世界中の子ども達に愛されているけれども、作者についてはあまり知られていなかった。映画「ミス・ポター」に描かれるビアトリクスも彼女のごく一面である。実は作者本人がプライベートを非常に大切にしており、日記も彼女が考案した暗号で書かれていたというから、知られないことこそが作者の望みだったに違いないけれども、ファンとしてはありがたい本だった。
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